明治時代に、現在の俳句・短歌の形を作り上げた正岡子規。その子規の未発表句が、子規生誕150年を迎える今年、見つかりました。 「寝後れて新年の鐘を聞きにけり」 「暗きより元朝を騒ぐ子供哉」 (明治34年正月 歳旦(さいたん)帳より) 正岡子規 未発表句を5句発見 極めて異例、自画像もあり 明治期の俳人、正岡子規(1867~1902年)の未発表句5句や自画像などが収められた「歳旦(さいたん)帳」が見つかったことが22日、分かった。東京の子規庵保存会が発表した。今年生誕150年を迎える子規の俳句がまとまって新たに見つかるのは極めて異例で、子規の晩年の句風が分かる貴重な資料といえる。 「歳旦帳」は子規が亡くなる前年の明治34年の正月、年始のあいさつに訪れた客の記帳用に子規が用意した芳名録のようなもの。元旦から数日間、子規の家に置かれ、弟子の俳人、河東碧梧桐(へきごとう)ら来客に加え、子規自身も俳句や絵を書き込んでいた。 (産経ニュース 2017年8月22日掲出) 子規といえば、当コラムでも過去に取り上げています。 [313]猫のこと、漱石のこと、子規のこと (2016年11月04日掲出) この中で「2017年は漱石生誕150年」と紹介していますが、実は子規も生誕150年だったのです。 そう、漱石と子規は同い年生まれで、第一高等中学校では同級生でした。 残念なことに明治34年の正月は、漱石はイギリスに留学中でしたので、前出の歳旦帳に漱石の記帳はありません。 その代わりといっては何ですが、子規の自画像、画家の中村不折(ふせつ)が病床の子規を描いた「彩色子規横臥図」、伊藤佐千夫の新出歌2首、と病床にありながらも活発な交流を示す子規の姿を今に伝えています。 この歳旦帳は、子規の命日、糸瓜忌(へちまき)に合わせて、東京台東区根岸にある「子規庵」にて今日(9月1日)から展示されています。 ※古風な佇まいの子規庵(GoogleMap) 正岡子規生誕150年記念特別展示 「子規の歳旦」 期 間:平成29年9月1日(金)~9月30日(土) 開館時間:午前10時30分~16時(昼食休憩無し) 休庵日:4日(月)、11日(月)、25日(月) 入庵料:500円(通常入庵料と同じ) 子規庵 公式サイト ※リーフレット(子規庵公式サイトより) 子規が最晩年を過ごした自宅跡地に建つ子規庵は、戦後になって昭和元年の状態に復元したものだそうです。 「子規庵について」(子規庵公式サイト内) 子規が眺めたであろう庭やへちまを、私たちも追体験できる貴重な施設です。ぜひとも一度は、足を運びたいですね。(水) --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
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