7月に入りました。小学生はもうひとがんばりで夏休み。子どもたちには待ち遠しい時期ですね。 学期末が近づくとテストがあるのでしょうか。筆者の仕事場にほど近い小学校では、子どもたちがリコーダーを吹きながら、また歌を合唱しながら連れだって下校する姿を見るようになりました。 ところで登下校の小学生に、新たな問題が起きているようです。 登下校中の安全性かな・・・。はい、それも大事ですが、問題はランドセルにまつわる話題です。 このところ、ランドセルの中身がしだいに重量化していることはご存じでしょうか。 「重すぎる」 小中学生のカバン問題 娘持つ千葉市長のツイートに注目集まる 小中学生の教科書のページ数が増えて、カバンが重くなっている。こんな苦情が全国各地で相次ぎ、改善に取り組む自治体も出て来ている。 そんな中で、千葉市の熊谷俊人市長も、小学校1年生になった娘を見ての感想をツイートし、反響を呼んでいる。 きっかけは、千葉市議会の6月定例会で2018年6月20日、阿部智(さとし)議員が一般質問に立ち、小学生の教材の重量が大幅に増えているとして、市教委に何らかの対策の検討を求めたことだ。 熊谷市長はこの日、ツイッターでこの質問を紹介し、「娘の荷物を見ても、その重量に驚きます」と漏らした。 (J-castニュース 2018年6月23日掲出) 筆者が子どもの頃、上履きを洗う日があり、家に持ち帰って洗濯するよう指導がありました。教科書で一杯のランドセルには入りませんから、必然的に上履き袋はランドセルにぶら下げるのが習わしとなっていました。 そういえば、リコーダやそろばんも運びにくいものの代表でした。ランドセルに縦に突き刺すのですが、全部は入らず、いつも頭が飛び出していました。子ども心にやっかいなのは、こうした想定外の持ち物だったと記憶します。 ところが、いまや習い事はどんどん増えて、しかも高度化しています。絵の具の色数は増え、習字道具も多様化。電子辞書などの電子教材もこれに加わっている模様です。 ※イラスト(コハラモトシ) テレビでもこの話題を取り上げていて、教科書のサイズは1.5~2倍に大型化し、重さも倍増。副読本に至っては、一教科当たり2~4冊はあるとか。 教材を入れたランドセルの総重量は、平均でも10キロ弱と報道していました。これだけの教材を毎日運び続けるのは、小学生にはかなりの重労働ですね。小学生にはまさしく、荷の重い登下校となっています。 そして問題の、学期末には・・・。これに加えて、持ち帰り特需(?)と夏の暑さが加わります。 育ち放題に育ったアサガオの鉢、工作で作った作品、体操着などなど・・・。ふだん学校に起きっぱなしだったものも、学期末には家に持ち帰らざるをえません。 毎日少しずつ持ち帰れば良いものを、さすがにそこまでの計画性は子どもには無理です。 ※イラスト(コハラモトシ) 結局はこのイラストのような格好で、よろよろと歩く小学生を真夏の炎天下に見ることになります。 ついでにいうと、先に書いた筆者のご近所の小学校では「なかよし菜園」とよぶ小学校専用の野菜畑があり、年に何度か収穫時期を迎えます。子どもたちも土に触れて楽しそうだと筆者は思っていましたが・・・。 先日、低学年生達が息も絶え絶えに、見事な大根を両手でかかえてふらつきながら帰る姿をみました。よく繁った葉っぱで顔は隠れ、前も見えていないようでした。 重さに耐えきれず落としたのでしょうか、二つに割れた大根を、半べそをかきながら運ぶ子も。 ※子どもたちが背負っているのはランドセルだけではなさそうです。 子どもたちの背中で羽ばたく翼には、案外、おとなたちの翼(欲)が上乗せされている、のかも。 子どもたちの苦労は、おとなにはなかなか伝わらないようですね。(水田享介) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ■関連リンク 今回のコラムの執筆に当たり、コハラモトシ氏の秀逸なイラストを使用させていただきました。コハラモトシさん、ありがとうございます。(水) 漫画家:コハラモトシ氏 ・Twitter → @kohara_motoshi ・作品紹介:pixiv ID → kohara_motoshi 連載マンガ『死神見習!オツカレちゃん』執筆中 「ストーリアダッシュ」 http://storia.takeshobo.co.jp/index.html ・『死神見習!オツカレちゃん』は「月刊まんがくらぶ」で連載中! ・単行本発売中! 『死神見習!オツカレちゃん①』(竹書房:2018年05月26日発売) --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
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