5月18日の当コラムではiPS細胞治療という最先端医療をご紹介しましたが、今回はアフリカからまったく予想外、奇想天外な医療検査の話です。 一般的にネズミは病原菌やウイルスを運ぶ害獣として忌み嫌われています。ところがアフリカのタンザニアでは、西洋医学では手に負えない問題を、ネズミたちが意外な方法であっさりと解決しています。しかもローコストで。 ネズミが結核や地雷をにおいで特定 タンザニアNGOが取り組み 貧しい国の人々を救うネズミたち-。アフリカ東部タンザニアの非政府組織(NGO)「アポポ」が、嗅覚の優れたネズミを使い、結核菌の検出や地雷探知に取り組んでいる。これまで世界中で約10万個の地雷・不発弾を見つけ、約1万3千人の結核患者を突き止めた。災害現場での行方不明者捜索など、新たな可能性も探り始めている。(中略) アポポのネズミはアフリカ原産で、体長は平均30~40センチと大型だ。結核疑いの人たちのたんを付着させたプレパラートを並べ、ネズミがその周りを素早く走り回る。結核特有のにおいを察知すると立ち止まり、鼻をぴくぴく動かして知らせる。約9カ月のトレーニングで、大半がこうした能力を身に付けるという。(共同) (産経ニュース 2018年5月17日掲出) ※「幼稚園童話」(与田準一 著[他]/信生堂書店/昭和14年刊)[国立国会図書館デジタルコレクション]より 動物が病気を見つける話は、イルカやイヌなどが話題に上ったことがあります。ニオイで地雷を見つけるのは嗅覚の鋭いイヌにしかできない芸当だろうと筆者は思い込んでいました。 ところが医療からはもっとも遠い存在のネズミが、ここタンザニアでは主役なのです。 そのうち、日本でも病院の窓口でネズミを渡されて、 「はい、このネズミちゃんにすみずみまでニオイを嗅いでもらってください。」 という日がくるかもしれませんね。(水田享介) --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
ニュースを読む一覧へ |