アフリカ、ガーナ共和国、クマシ市は首都アクラに次ぐ人口200万人の大都市です。そのクマシにある平均的な中学校の授業風景がSNSで紹介されました。 2018年2月の撮影ですから、つい先月のこと。 ※SNS画面より おわかりでしょうか。青年教師が一生懸命にWordの授業をしているのです。ただ少しだけ変わったところがあります。 先生は「Wordの画面を板書」しているのです。 ※SNS画面より それを黙々と書き写す中学生達。机には教科書も見当たりません。薄暗い教室の様子からどうやら照明もなく、電気も通じていないようです。 ※SNS画面より 学校にパソコンがないので黒板にWordを描く ガーナの先生に注目集まる パソコンのないガーナの学校で、黒板に「Microsoft Word」の画面を描いて子どもたちに教える先生のSNS投稿が注目を集めています。 投稿したのはガーナのクマシの学校で教えているOwura Kwadwo Hottishさん。「ガーナの学校でのICT(情報通信技術)教育はとてもおかしい。黒板でICTで教える。生徒が大好きだから、理解させられることをやらなければ」というコメントともに、黒板にチョークでWordの画面を描いている写真を投稿しています。黒板に描かれたWordはさまざまな色のチョークを使い、メニューやボタンなども再現され、「タイトルバー」「メニューバー」などの説明が書き添えられています。 (ねとらぼ 2018年3月4日掲出) パソコンがなければICT教育はできない。教科書もない。そもそも電気が通じていなければ、パソコンがあっても使えない。 ないないづくしの学校でICT教育を命じられたOwura Kwadwo Hottishさん。彼に与えられたのはチョークと使い古した黒板のみでした。 この授業風景は驚くにはあたらず、アフリカではよくあることなのだそうです。 電気がないからパソコンが届かないのか、パソコンがないから電気が届かないのか。たぶん、両方ともがどちらも届かない原因でしょう。 では、いつまで待てば、この教室に届くのでしょうか。 これがアフリカのICT教育、コンピューター教育です。 筆者の小学生時代、毎年受け取る音楽の教科書は、裏表紙に鍵盤が印刷してありました。あれは何だったんでしょう。 低学年の頃は楽しく指をあてていました。さすがに高学年ともなると、いつまでもだまされません。本物のオルガンがひとり一台与えられました。 ですから、紙の鍵盤を見ると、 「子どもだと思って紙で済まそうなんて、ふざけんなー」と、 毒づいていました。 アフリカは遅れていると、言われることがあります。 いいえ、好きで遅れているのではありません。教育の元となる環境が整わないから、先進国の人以上に努力していても、成果が上がらないだけなのです。 いつまで待っても紙の鍵盤のままでは学ぶ意欲も薄れていきます。 同じように、届かないパソコンを待ちくたびれたアフリカの子ども達は、体験のチャンスもなく、やる気を失ったまま卒業していくのです。 一枚の写真が教えてくれる、これがアフリカの現実です。(水) --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
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