日高、利尻、羅臼、といえばいずれも北海道の地名ですが、昆布のことかな、と思った方も多いでしょう。 北海道は日本の昆布の95パーセントを生産する昆布の一大産地です。ところが最近ではその生産にかげりが出始めています。 資源は潤沢なのに...人手不足でコンブ採れない 道内生産20年で半減 道内でコンブの生産量が低迷している。道によると、2017年の生産量は20年前のほぼ半分の1万5千トン(速報値)だった。漁業者の高齢化に加え、人手不足で水揚げしたコンブを洗ったり乾燥させたりする作業に携わるアルバイトを確保しづらくなっていることが背景だ。資源は潤沢にあるものの、十分に採りきれないケースも出ている。 (北海道新聞 2018年2月19日掲出) ※筆者が愛用する羅臼昆布 和食の基本であるダシに質のよい昆布は欠かせない存在です。昆布になる海藻は海に豊富にあるのに、採る人が足りない。何とももったいない話です。 日本食を世界に広めるのはけっこうなことですが、その根本となる昆布生産は危機的状況です。私たちはこの困難をどうすれば救えるのでしょうか。 これからの日本は人口が徐々に減少していき、現在の生産年齢人口は7,629万人(2015年)から10数年後には、6,875万人(2030年)で一割減、40年後には4,793万人(2060年)と四割近くも減少すると予想されています。 (「国立社会保障・人口問題研究所」の将来推計より) 潮風にさらされて屋外で働く昆布漁の仕事は、かなり大変なことでしょう。しかし、日本の労働人口が減っていくことはわかっていますから、何らかの手を打たなければ、アルバイトどころか後継者さえいなくなってしまいます。 日本が作り上げた便利で安全・安心な社会を維持していくためには、人口減少を見据えた大胆な改革が必要なようです。(水) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ■関連リンク 「昆布講座」(株式会社くらこん) --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
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