「ゆきむら」ではなく 「せっそん」です。 ちょっと意表を突いたキャッチコピーが目を引くパンフレット。 (パンフレット表紙) あの水墨画の大家、雪村(せっそん)の回顧展が、東京藝術大学大学美術館にて開催されます。 武将の子として生まれながら出家して画業に専心した雪村は、故郷である茨城や福島、神奈川など東国各地を活躍の場としました。その生涯は未だ謎に包まれていますが、ひときわ革新的で、また人間味あふれる温かな水墨画を描き続けた、ということだけは確かです。雪村の作品は江戸時代の尾形光琳らを魅了し、狩野芳崖ら近代の画家たちへと受容されたのでした。 この展覧会は、雪村の主要作品約100件と関連作品約30件で構成される最大規模の回顧展です。 雪村の「奇想」はどのようにして生まれたのか、その全貌に迫ります。 会期: 2017年3月28日(火)- 5月21日(日) 午前10時 - 午後5時(入館は午後4時30分まで) ※会期中、作品の展示替えがございます。 休館日: 月曜日(ただし、5月1日は開館) 会場: 東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、2、3、4 観覧料: 一般1600円(1400円)、大学1200円(1000円)、高校生900円(700円)、中学生以下は無料 (東京藝術大学大学美術館 公式サイトより) あまり知る事のなかった雪村ですが、自由奔放な画風に惹かれるものがあります。 その理由はこのパンフレットにもありました。 ふつうはA4で一枚のことが多いチラシですが、今回は大胆にもA4二つ折りの4ページ。中面は雪村の代表作を紙面一杯にコラージュ。 そこに絶妙なキャッチフレーズが散りばめてあります。 (パンフレット中面) このパンフレットを作ったのは、広告ディレクターの岡田圀孝氏。 筆者がまだ駆け出しのコピーライター時代に、いろいろとご指導してくださった方です。 『図書館に資料を探しに行ったときです。図書館に勤めていた女性が、雪舟は知っていますが、ユキムラは知りませんって。キャッチはこれがヒントです。』(岡田氏からのメッセージ) 確かにそうですね。 雪舟(せっしゅう)と雪村(せっそん)。 一字違いのうえに、どちらも水墨画家ですから、混同しやすいですね。 これだけは覚えておくと良いでしょう。 幼い頃、涙でネズミの絵を描いたのが雪舟。 これといったエピソードはないのが雪村。 エピソードはなくとも、圧倒的な画力で迫ってくるのが雪村です。ぜひとも、美術館に足をお運びください。(水) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ■関連リンク 「雪村‐奇想の誕生‐」 公式サイト (アクセスすると音声が流れます) デザインオフィス・株式会社オカダックのウェブサイト okaduck --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
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