『何事務所でグダグタやっているんだ!さっさと訪問に行け!』
夜7時~9時に会社の事務所にいて、このように言われた経験は無いでしょうか?
私がダメ営業マン時代はよく上司から言われたものでした。
たしかに夜の7時〜9時はお客様が会社から帰ってきている時間帯です。
ご主人は残業だとしても奥さんはほとんどします。
訪問して営業をかけるチャンスであることは間違いないのです。
会社へ法人営業する人も同様に昼間事務所にいると「お客様のところへ行って来い」と言われるでしょう。
しかし、お客様の中で何割の方がアポなし訪問を歓迎してくれるでしょうか?
私の知っている限り、歓迎してくれるお客様はほとんどいません。
にもかかわらず、上司は『さっさと訪問に行け!』とゲキを飛ばします。
このようなゲキを飛ばす上司は全員ではありませんが、40代後半から50代の人が多いものです。
このように言うのには理由があります。
その上司達はお客様のところへ訪問し、顔を出すことによって実績を積み上げてきたのです。
そのことは紛れもない事実です。
20年、30年前は誰もがそうして結果を出してきたのです。
しかし、今のお客様に対してはどうでしょう?
今ではお客様のスタイルがすっかりと変わっています。
現代の若いお客様にいきなりアポなし訪問をすれば、まず嫌われます。
アポなし訪問された時点でお客様は欲しかったものでさえ、いらなくなるのです。
また、ナンバーディスプレイのため電話をかけてもでて出てくれません。
出ないからといって何度もかければ、お客様センターに苦情の電話をされてしまいます。
今のお客様は営業マンに対してかなり警戒しているのです。
言い方を変えればプライベートを大切にしているとも言えます。
確かに過去に訪問して頻繁に顔を出している営業マン売れる時代はありました。
ただ、現在の20代〜30代のお客様は過去のお客様とは大幅に考え方も生活スタイルも違っています。
欲しい物の情報は自分で集め、自分のペースで進めたいと考えてるのです。
今現在、活躍しているトップ営業マンをその事をよく知っています。
お客様のスタイルが変われば、お客様が望んでいるスタイルにアプローチ方法をどんどん変えます。
私がお会いするトップ営業マンはすべてお客様視点に立った営業方法を取っています。
私は7年間のダメ営業マン時代と4年間のトップ営業マンの時代を過ごしました。
ですからその違いを身をもって知っている人間です。
ダメ営業マン時代は「訪問しないと怒られる」「契約を取らないとクビになっちゃうよ」
という自分視点で営業活動をしていました。
だからお客様から無視されたのです。
トップ営業マン時代はその逆になりました。
「この情報だけは知ってもらいたい」
「訪問しないでお客様が必要としている情報だけを送り続けよう」
そう考え方が変わった瞬間、結果が出るようになったのです。
【トップ営業マンのルール】でもお話ししておりますが、ダメ営業マンとトップ営業マンの差は紙一重です。
ちょっとした事がきっかけとなり、一気にトップ営業マンになることもよくあります。
ポイントはお客様視点です。
《自分がお客様だったら何をしてほしい?》
という視点で営業活動するということを常に頭において行動して下さい。
訪問しないで売る営業コンサルタント
菊原 智明