第5回となりました、『英文法の鬼100則』おすすめポイント紹介のコーナーも、
今回で最終回です!
今回は、認知言語学という、新しい英文法の解説方法についてです。
難しそうに思えるかもしれませんが、専門用語などはなく、
むしろわかりやすい講義を聞いているような、スムーズに読める解説が本書の特徴です。
英文法をルールではなく、「気持ちの現れ方」として捉える
人間が世界をどう感じ、世界とのつながり方をどう理解しているのかが
そのまま文法を作る原動力になっている
(まえがきより)
たとえば迷子になったとき、日本語では「ここはどこ?」と言いますよね。
では、英語では何と言うかご存知でしょうか。
日本語をそのまま訳そうとすると、「Where is here ?」となります。
でも、自然な英語は「Where am I?」なのです。
他にも、「私は」という主語が言語化されないことが多い日本語と文の最初に主語の「I」が必要な英語......。
なぜ日本語と英語では言い方が違うのでしょうか?
ーこの違いは、「世界の捉え方の違い」だと言います。
この違いについて解説されている部分がコチラです。
・日本語は、「自分がカメラとして外の風景を映している」からこそ、
「ここ」がどこなのか、という場所に焦点を当てた言葉になっているのですね。
・それに対して英語は、「もう一人の自分が自分を眺めている」ので
「私」がどこにいるのか、という自分に焦点を当てた言葉になっています。
このように、
著者は認知言語学の観点から「人間が世界をどう感じ、世界とのつながり方をどう理解しているのか」に
焦点を当てて文法解説をしています。
そのため、「そういうことか!」と驚き、納得し楽しみながら
英文法についての理解が深まり、
今までの英語学習でありがちだった暗記がいらないくらい自然に覚えられるのです。
◇子どもが英文法を学んでいて、「なんでこうなるの?」「どうして?」と聞いてきたとき、
「これはこういうものだから」「覚えなさい」などと言ったことはありませんか?
実は「なんで?」は、チャンスです。
なぜなら、「なんで?」が「そうか!」「だからか!」に変わった時の喜びや驚きは、
学んだことを丸暗記などよりもラクに、そしてしっかりと知識として定着させてくれるからです。
本書は「そうか!」「だからか!」のオンパレードです。
読んだら誰かに話したくなりますよ~!!
◇自分の学習にはもちろん、読み物としてもおすすめです。
そして子どもや生徒に教えるという人にとっても、
教えた相手が「楽しい!」「もっと聞きたい!」と思ってくれたら、
もっともっと教えるのが楽しくなることと思います!
以上、全5回にわたった『英文法の鬼100則』のおすすめポイント紹介の最後を締めくくるのは、
「認知言語学に基づいた、わかりやすい解説」についてでした。
紹介記事を通して、少しでも本書の魅力が伝わっていたら嬉しいです♪
気になった方はこちら ↓
https://www.asuka-g.co.jp/book/english/en-grammar/011227.html