illustration...Kakky
わが家は3人家族ですが、家族全員が揃って夕食ができる日は、たいてい食卓の上に誰かのiPad(ひとり1台ずつiPadを持っています)を置き、動画鑑賞会が始まります。
面白い動画を知っている人が、家族皆にそれを見せる、というそれだけなのですが、それぞれ面白いと思う動画は違うので、なかなか新鮮なのです。
たとえば息子が教えてくれた「ゆるキャン△」というアニメは、女子高生が冬の寒空の下、ソロキャンプを各地でするというもので、見ているだけで心がほっこりする良作でしたし、娘が教えてくれた「PRODUCE 101JAPAN」は、101人のイケメンの中から11人のユニットメンバーを決めるというオーディション番組で、誰が残るかを皆で予測して楽しめました。
私はドキュメントが好きなのでTVerというアプリから気になったものを家族で観ることが多いのですが、高齢者にいろいろな老人ホームを紹介する老人ホームソムリエのような人の話は子どもたちも「いろいろなホームがあるんだね」と興味津々でした。Netflixにある海外ドキュメンタリーもダイナミックでとても面白いです。
こうしてそれぞれのおすすめ番組を観ると、興味の幅が広がり、日々の楽しみも増えます。iPadをテーブルに置くだけでいいので、最近はテレビを点ける回数がすっかり減ってしまいました。
以前はテレビのチャンネルを回し、なんとなく気になった番組を観るということもあったのですが、この「なんとなく」がグンと減り、目的を持って動画を選ぶことが増えました。これだけ動画が世に溢れていると、動画を「選ぶ」ということが今後大切になってくると思います。
(作家・内藤みか(@micanaitoh))