illustration...Kakky
私は東京在住ですが、スーパーに行くと東京産の野菜が売られています。大根やキュウリなど、いろいろな種類の品があり、価格もわりとお手頃なので、東京産の野菜を買って帰ることも多いです。
「地産地消」と「身土不二」という言葉があります。「地産地消」は地元で採れた農産物をその地元で消費するということ。日本は食料自給率は先進国のなかでもかなり低く、2018年では37%しかないのです。アメリカやフランスは100%を超えていることを考えると心もとない数字です(農林水産省「主要先進国における食料自給率」)。少しでもそれを補うためにもご近所野菜は積極的に食べていきたいもの。地元にあるのにわざわざ遠い産地や外国産を選ぶのは少しもったいないなと感じているのです。
「身土不二」も似たような意味で、身と土は切り離せない、という言葉です。マクロビオティック(玄米菜食)をしている人はこの言葉を好む人が多く、心身のバランスをほどよく保つためにも、自分が住んでいるエリアの土を使って作られた野菜を食べていくべきだという考えかたをしています。それが自然な生き方だということなのでしょう。
たしかにその土地で採れた食べ物は、その土地の気候に合うものが多いのです。熱帯の国では体を冷やす効果があるとされる食べ物が多く、それをさほど暑くはない日本で口にしたら体を冷やしすぎてしまう可能性もあるのではと考えられているのでしょう。
東京産の野菜は結構身も大きめで、しっかりとしています。高原野菜を食べて育った私には少し味が淡白な気もしますが、なかなか美味しいので、もしスーパーで見かけたら、ぜひ一度試してみることをおすすめします。(作家・内藤みか(@micanaitoh))