トクする!情報成長術
2019年08月21日
第20回・図書館のお役立ちデータベース
大きな図書館には、本を読む以外にいろいろ便利な機能を備えているところがあります。
illustration...Kakky
最近のお気に入りは「判例データベース」です。過去の裁判の判例を無料で検索できるので、大変便利なのです。
「離婚」についての原稿を書くときに検索したことがあるのですが、それこそおびただしい数の判例が出てきて、絞りこまなくてはならないほどでした。何年にどの裁判所でどんな判決が出たのかなど詳しい判決文も出てくるので、裁判を傍聴しているかのような気分でした。
一番気になったのは「冷蔵庫に入れていた自分の分のおまんじゅうを家族の誰かに食べられてしまった夫が激怒し、それが離婚のきっかけになった」というような判例です。そんなことで怒るなんて、一体どれほど美味しいおまんじゅうだったのか、と想像を巡らせてしまったほど。そうです、判例データベースには結構赤裸々な事情が出てくるので、お話づくりのヒントにもなるのです。
または、実際に離婚などの法廷問題の渦中にある人も、過去の判例を見てみると、どのような判決が出るものなのかがわかって、参考になるかもしれません。
不思議なのは、いつ行ってもこのデータベースを利用している人がいず、待たずに利用できてしまうこと。こんなに便利なのに、存在が知られていないのでしょうか。
大きな図書館や大学図書館などにはこのデータベースを利用者に開放しているところも多いので、興味がある人は、事前に備えているかどうか調べてから行ってみるといいでしょう。
(作家・内藤みか(@micanaitoh))