稀代のコメディアン・俳優として知られる志村けんがコロナにより急逝(2020年3月29日)して早や5年。
三鷹の自宅も解体が始まり、ご遺族もようやくひと区切りをつけることができたようです。
志村けん関連の話題をふたつ。
「志村けんさんのロールス・ロイス・ファントム」を車買取店、輸入車買取センターが買い取りしたことを発表しました。
※株式会社YAMAIが2025年3月7日に公表
「パルテノン神殿」をイメージした縦長のフロントグリル、RRエンブレムが輝くホイール、メンテナンスの行き届いたエンジンなど、長年にわたり大切に扱われてきたクルマとの評価です。
(画像:PR TIMES)
このロールスロイスはこれからどこへ行くのでしょうか。興味は尽きません。
いっぽうで志村けんの出身地、東村山市では彼が残した遺産(?)をどう残していくかが課題となっています。
維持、移植、それとも伐採
東村山駅前再整備で「志村けんの木」の今後は 死去から5年
志村さんが歌った「東村山音頭」は同地の名前を全国に知らしめた。その功績に報いるため、市は昭和51年7月、志村さんに感謝状を贈呈。返礼として、志村さんが市の木でもあるケヤキ3本を送り、植樹された。
(産経新聞 2025年3月13日)
記事によると志村けんから贈られたけやき3本を東村山駅の駅前に植えたところ、約50年後のいまでは巨木となり、駅前広場の再開発の妨げとなっているとのこと。
多摩地区に住む人ならば誰でも知っていることですが、ケヤキはあっと言う間に育ち、根張りも強く四方に枝を広げ、大量の落ち葉をまき散らします。駅前に植樹しようものならいずれ邪魔になるのは目に見えていました。なぜ駅のそばに3本も植えたのか。当時の市の対応に問題はなかったのでしょうか。
移植するにも数百万円かそれ以上の巨額の費用が掛かり、市税で賄うには無理があります。またけやきの木に思い出はあるでしょうが、けやきそのものに移設するほどの価値があるとは思えません。
筆者の個人的意見ですが、早めに挿し木などして第二世代を育苗して、公園などの広場に植え直すことをおすすめします。
街中の樹木は人が適切に間伐し、せん定するなどの管理をしてこそ活きるものです。自然保護などの精神論を持ち込まず、人の暮らしの中で邪魔にならないよう街と樹木を共存させることが大切ですね。(水田享介)