「できる!」ビジネスマンの雑学
2025年01月17日
[946]電動自転車のバッテリーを無償交換した話

 筆者は8年ほど前、国内メーカーの電動自転車を購入し、いまだに愛用しています。気に入っていたので4年前に容量の大きなバッテリーを買い足しました。それ以降は、8Ah と 12.3Ah のバッテリーを交互に使ってきました。

 バッテリーの寿命は4~5年ほどと説明書にありましたが、自転車に付属していた8Ahバッテリーは8年経ったいまもあまり性能が劣化していません。買い足した方も同じですから、2つ体制になって一週間ごと交互に休ませているからでしょうか。

 年があらたまった今月、町内会の回覧板で驚きの事実か判明しました。後で購入したバッテリー(12.3Ah)が充電中に発火した事故を受けて、メーカーが無償交換を始めているというのです。
 それに該当するには型番だけでなく製造番号のロットに入っているか問われましたが、見事に該当していました。

 交換対象と判明した翌朝、ネットで申込みをすると2日後には交換用の新しいバッテリーと放電装置が送られてきました。

 送り返すバッテリーは放電装置で充電をカラにする必要があり、その作業は半日ほど要しました。それでも翌日には使用禁止となった旧バッテリーと放電装置を自転車メーカーに着払いで返送。申込みから4日で交換は完了して、かかった費用は0(ゼロ)円、無料でした。まさしく無償交換。

 しかも、新しくなったバッテリーは今後2年間のメーカー保証付きです。

 なぜこんな話を書くかというと、バッテリーを使う機器(モビリティ)はサポート体制の整ったメーカーを選んでおいた方がいいということを言いたかったからです。
 筆者が選んだ国内メーカーの電動自転車は購入時で10万円以上、現在は15万円以上します。またバッテリー単体では4~5万円です。

 外国メーカーの同等商品であれば、自転車本体価格は3割程度で3~4万円、バッテリーに至っては一万円もしません。
 その価格差はとても大きく、外国産電動モビリティが街中を走り回る理由はよくわかります。

 ただ、生身の体をあずける電動モビリティは信頼できるメーカーが製造したものが良さそうです。

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 外国製モビリティ(電動キックボード、電動バイク、電動自転車・・・)では車体メーカー以外にいくつもの家電メーカーが互換バッテリーを大量生産しています。それらはネット通販で驚くような安価で手に入ります。
 なぜ安く販売できるのか。筆者の推察に過ぎませんが、それはバッテリーには必須の安全装置を取り付けず、安全テストや耐久テストもせずに出荷しているからでしょう。

 だからでしょうか、いったんバッテリーが火を噴いたり爆発してもすべて自己責任です。筆者は車体と共に燃えるような危険を犯してまで乗りたいとは思いません。

 製造コストを下げた製品は、消費者は使用しながらその良否を判断しなさいと言うことです。発火することに気がつかなかった消費者に責任があります。

 筆者はIT技術者として働いていた時、海外製バッテリーに苦しめられた経験が何度かあります。海外メーカーの考え方は、大量製造したバッテリーから使えるものを選べばいいではないか。不良品は回収すればよい。修理してまた出荷するつもりのようです。

 最後にバッテリーを長持ちさせる方法をご紹介します。

1.バッテリーを落としたり投げたりしない。衝撃を与えない。
2.互換バッテリーは安全装置が省略されているから安いと思うこと。自己責任。どれだけの安全装置、安全回路があるかは調べてください。
3.充電は人が起きている間に行う。互換バッテリーは特に。
4.冬の寒い期間、夏の酷暑の期間はバッテリーを家屋内に避難させる。
5.走行が安定するまでは急加速を避けて唐突な放電をしない。
6.残量を10%以下にしない。満充電を繰り返さない。

 電動アシスト自転車は乗る人をアシストしてくれますが、持ち主から自転車へのアシストも加われば、末永く使えるとてもよい乗りものですよ。(水田享介)

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