「できる!」ビジネスマンの雑学
2024年12月13日
[939]ふるさと納税、今年の人気はやっぱりアレ!

 今年も「ふるさと納税の申込期限」の12月31日が近づいてきました。翌年の確定申告で控除申請をするには、この日までに決済を完了する必要があります。

 これまで返礼品の一番人気は何と言っても牛肉でした。それが今年は大きく変動しました。今年、一番人気の返礼品とは・・・。

ふるさと納税 人気の返礼品に変化「ポイント型返礼品」も登場
寄付件数を分野別にみると去年とおととしの1位は「牛肉」でしたが、ことしは先月時点でコメが1位となっています。「楽天ふるさと納税」では返礼品にコメを選んだ寄付額が8月までの8か月間で1.4倍になりました。「さとふる」もことし10月までの検索1位は「米」・・・。
NHK NEWSWEB 2024年12月12日

 2024年は夏を過ぎた頃から、全国の都市部ではお米を買いたくとも販売店にお米が並んでおらず棚は空っぽという状態になりました。

 役所やマスコミが口を揃えて、「コメの在庫は十分ある、作柄は良好だ」と喧伝しても無駄に終わりました。10月末に新米が出回るまでの数ヶ月間は、本当にどこにも米袋は見当たりませんでした。

 そして、ようやく登場したお米。そこにあったのはこれまでの価格から、1.5~2倍に値上げされた新米でした。都内の5㎏袋の価格は今も3,500~4,000円で推移しています。

 最近、棚に並びだしたのが従来の5㎏袋ではなく4㎏袋です。幾分安く感じるのですが、1キロも減量したため、「錯覚値上げ・ステルス値上げ」ではないかとも言われています。

 こうなってくると、品質や産地に心配がない返礼品のお米に人気が集まるのもわかりますね。

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 ◆

 ところで自分が住む市町村がふるさと納税で潤っているのか、それとも損しているのか、気になるところです。

 「ふるさと納税 ○○市 収支」(※○○に住んでいる市町村を入れる) で検索すると、ご自身が住む自治体がふるさと納税でどれくらい増収(または減収)したのかたちどころにわかります。(※はやりのAIにたずねても答えてくれます)

 ただし、東京都に住む人は検索しない方がいいかもしれません。最新の統計では、約1899億円もの税収入が都外に流失しているそうです。

東京都、ふるさと納税流出額1899億円 世田谷区が最多
寄付に伴う東京都の2024年度の住民税控除額は前年度比12.5%増の1899億円だった。全国でも突出しており、多額の税金が都外に流出していることを意味する。東京は控除額が大きくなる高所得者が多く、返礼品が充実する地方への寄付の集中が続いている。
日本経済新聞 2024年8月2日

 ふるさと納税は返礼品と税の控除で個人的にはありがたい制度ですが、行政のサービスの質が低下したり生活が不便になるのは困ります。

 もう何年も都市部の首長達が訴えていますが、なんら解決策のないまま、今年もふるさと納税の期限が迫ろうとしています。(水田享介)

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