筆者の思い込みかも知れませんが、世の中は「おじさんが使っている」、「おじさんが推薦する」というだけで「昭和の遺物」や「無価値」と判断される風潮が多いような気がします。ネットでも筆者のようなおじさんがポロリと本音を吐こうものなら、「情弱」、「ゴミレス」、「クソリプ」と攻撃が始まります。(※ただし暴言を吐く人は自分は正しいと思い込む節があるから書けるだけなのですが。)
筆者もこうした批判にさらされやすいおじさんに過ぎません。
そこで今回のコラムは、筆者と同類のおじさんの視点で書かれた一文をご紹介します。
若者は知らないかもしれない、おじさんおすすめのフリーソフト
テキストエディタ、ファイル解凍ソフト、リネームツールなど、Windows黎明期に公開されたフリーウェアの中には、初公開から20年以上が経過し、老舗級の知名度を築いたものある。今回はそんな便利なソフトを紹介していこう。
(PC Watch/森田 秀一 2024年11月14日)
紹介されているソフトのリストは以下の通りです。
(1) 【テキストエディタ】TeraPad
(2) 【テキストエディタ】Mery
(3) 【圧縮・解凍】7-Zip
(4) 【FTPクライアント】FFFTP
(5) 【画像ビューア】IrfanView
(6) 【バックアップ】BunBackup
(7) 【メッセンジャー】IP Messenger
(8) 【リネーム】お~瑠璃ね~む
(9) 【音楽タグ編集】STEP_K
(10) 【ブラウザアドオン】Gesturefy
(11) 【マウスユーティリティ】X-Mouse Button Control
ここにあるソフトの半数は筆者も使ったことがあり、「TeraPad」、「IrfanView」に至っては、今だに現役で使い続けています。
※「IrfanView」で表示(筆者自作イラスト)
この記事を見て若者はどう反応するでしょうか。彼らは情報を得るにも、ポイントを貯めたり使ったり電子マネー決済においても、はたまたSNSでやり取りするにもすべてスマホで完結する世代です。パソコンを使う習慣がないと言われれば、もうこれらのフリーソフトに存在価値はありません。
もちろんスマホにもアプリは様々ありますが、特定サービスの専用アプリ以外にはアプリをインストールなどしません。個人で使うだけならおおかたの標準アプリで事足りるからです。
写真や動画を撮って、ちょっと編集してSNSにアップする。それだけでいいねを沢山もらえて人気者になれるなら、もう十分なのかもしれませんね。
ファイルフォーマットやファイル名、フォルダなどを一切気にせずにデータを扱えるスマホは、パソコンではなしえない統合世界と言えるでしょう。
ではスマホは本当にパソコンの代わりになるでしょうか。
作品を制作したり、情報を整理して発信するには物足りないデバイスではないでしょうか。スマホデータはネットの世界に閉じたデータであり、そこから一歩踏み出すことはとても難しいデバイスのように感じます。
---------------
定番のフリーソフトに親しむ筆者ですが、最近になって使うアプリが増えました。はやりのAIです。
パソコンではアプリ毎にそれ用のデータ形式が定められています。それをいちいち用意するのが億劫になってきたのです。そこで登場するのが生成AIです。
生成AIアプリといっても絵を描かせたり会話したりするだけではもったいなさすぎます。彼らにはもっと都合良く働いてくれる能力を持っています。
たとえば、AIにまとめさせたデータを、ワードやエクセルといったアプリに読み込ませる際に、命令ひとつで指定のフォーマットに変換してくれます。
アイデアプロセッサなどの関連図、ツリー構造図といった図形アプリにも応えてくれます。
AIが箇条書きした文書をネットに上げる時には、強調したい箇所を指定してWebデータ化させれば、ブラウザで見やすくすることもできます。
使用するアプリを教えるだけで、一瞬でデータ変換を行うAIは、パソコンには便利な利用法です。
※「AIの電力消費問題」についてAI自身に論点を考察させると同時にhtml文を作らせる
※スクリプトの特徴を説明させる
※完成したWeb版
※テーマをさらに掘り下げて、マインドマップツール EdrawMind形式に変換させる
「AIの電力消費問題」と書いただけで、所要時間15分程度で(もしあれば)翌日の早朝会議に出しても恥ずかしくない資料ができあがりました。
これに加えて過去の電力消費量の統計を調べさせて、エクセルやワード形式を作成させれば、もう筆者はやることがありませんね。
時代の変わり目にさしかかるいま、どんなアプリがどれだけ自分の仕事に役立つのか。おじさんであっても考えています。
若者の皆さんも、年長者とみるとおじさんレッテル貼りせず、世代を超えた交流とアイデアの出し合いをしてみてはいかがでしょうか。(水田享介)