画像の制作や編集加工を行うプロのデザイナーは、その大部分の作業工程をアドビ(Adobe)社のツールに頼っています。代表的なアプリとしては、フォトショップ(Photoshop)、イラストレーター(Illustrator)がありますが、現在はサブスク(サブスクリプション)制といって、一ヶ月単位や年単位と期限を区切って、使用権を借りて使う方式になっています。
毎年(毎月)の契約期限に達する度に、ひとつのソフトあたり数万円(数千円)の出費となるため、趣味で使うには少々敷居の高いソフトでもあります。
買い切りであれば追加の費用は要らないと思いがちですが、バージョンアップがある度に買い換えに近い費用がかかります。魅力的な新機能の追加やOSが変わるタイミングで届くバージョンアップのお知らせは、常に頭痛のタネでもありました。
アドビ社がほぼすべてのアプリをサブスク制に切り替えてから、かつて競合していた他社の買い切りアプリを見ることはなくなったように思います。
いつの間にか画像編集ソフトの市場はアドビ社の独り勝ち状態となったようです。
そこに登場したのが Affinity の画像編集アプリです。期間限定(2024年11月3日まで)ですが、1,980円で永久に使える買い切り製品です。しかも、アドビ社のアプリと遜色ない機能と謳っています。
フォトショ・イラレ対抗、Affinityのソフトが80%オフ 期間限定で1980円に
Affinityシリーズは米Adobeのサブスク制とは異なる買い切り(永久ライセンス)製品。Affinity DesignerはIllustrator、Affinity PhotoはPhotoshopと競合するデザインツールで、前者はベクターイラスト、後者はフォトレタッチに強みを持つ。また、それぞれAdobeのファイル形式であるAI/PSDファイルを扱うことができる。
(ITmedia NEWS 2024年10月25日)
開発はイギリスのSerif社、販売は格安のアプリ通販では長年、定評のあるソースネクストです。
特別価格の販売はダウンロード版となり、専用サイトがあります。
クリエイティブソフト特集(サブスクではない、もう一つの選択)
https://www.sourcenext.com/contents/creative/
「Affinity Photo 2」は画像編集ソフトでPhotoshop形式に対応。
「Affinity Designer 2」はデザインソフトでAdobe Illustrator形式に対応。
アドビ社の画像編集ソフトに近い作業ができるアプリが、10分の1~20分の1の価格で、しかも買い切りで手に入るのなら、大変お買い得と言えます。
筆者はPhotoshopがまだ試作版でモノクロ画像しか編集できなかった頃からのPhotoshopユーザーです。
「Affinity Photo 2」はまだ使ったことはありませんが、機能紹介を見る限り、色調整、レイヤー操作、範囲選択、PSD形式を含めたファイル形式など日常使いする機能は網羅されているようです。
よけいなAIサポート機能がないぶん、使いやすいかも知れません。
Photoshop(.psd)形式に対応した画像編集ソフト
「Affinity Photo for PC 2」
デジタルデザインをまともに行おうとすれば、Photoshopとillustratorのデータ連携は欠かせません。そのどちらもサポートしてくれるAffinityの「Affinity Photo 2」、「Affinity Designer 2」は、これからデジタルデザインの勉強を始める人には大きな助けとなるでしょう。
筆者としても、液タブ(液晶タブレット)とショートカット専用キーボードとの相性が良ければ、導入を検討したいところです。(水田享介)