「できる!」ビジネスマンの雑学
2024年10月11日
[923]カマラ・ハリス氏には白がよく似合う?業績本がベストセラー

 アメリカではただいま、大統領選が熱く盛り上がっています。民主党のハリス副大統領か、それとも前大統領のトランプ氏か。
 バイデン現大統領の健康不安が広まると、急遽ハリス氏にバトンタッチ。トランプ氏の暗殺未遂事件という驚きの展開。そして今はフロリダに上陸した大型ハリケーン「ミルトン」への災害対策を巡って、現政権は失政をおかしていると激しい批判を浴びています。

 日々起こる事件、災害の対応ひとつで次期大統領がどちらになるのか、まったく予断を許さないとはこのことかもしれません。

 そんな中、ある本がアメリカの大手通販サイトでベストセラーとなっています。タイトルは

「The Achievements of Kamala Harris」(英語版 Jason Dudash 著)

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※書籍の表紙デザイン(通販サイトのサンプル画像)

 日本語版はありませんが、日本の新聞記事ではタイトルを「カマラ・ハリスの業績」と紹介しています。

 本のタイトルから想像するに、次期大統領をめざすカマラ・ハリス氏の輝かしい足跡をまとめた応援本のようです。

 序文にもそのように書かれています。

「カマラ・ハリス氏の20年間の公職生活を分析する数か月にわたる詳細な調査を経て、本書はこれまでで最も包括的なレポートとなり、カマラ・ハリス氏が支持に値する多くの理由を詳述しています。」(※Google翻訳)
(原文:After months of detailed research analyzing Kamala Harris' 20-year career in public office, this book represents the most comprehensive report to date detailing the many reasons Kamala Harris may be worthy of your support.)

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※ある分野では売り上げ第1

 が、実は・・・。

白紙ばかりの本がベストセラー ハリス氏の「業績」批判、著者も仰天
...ハリス副大統領を支持する「説得力のある理由」を記すとうたっているが、191ページの大半は白紙。「ハリス氏に業績がないと言いたかった」という著者も「中身がない本」の異例の売れ行きに驚いている。
毎日新聞 2024年10月10日

 序文や章立てがあり、ページ数は191ページもありながらどの章も本文は白紙。著者の「詳細な調査」の結果、経済政策、教育、外交・・・どの項目も書き残せるような業績はなかったという「大いなる皮肉本」だったのです。

 この本の白紙ページを紹介する様子がアメリカのSNSでバズり(人気となり)、著者の皮肉、もしくはユーモアを理解する人々がこぞって購入しているとのこと。

 日本の書店でも、古くから「白紙の本」などといったタイトルで本文が白紙の文庫本が一定の人気がありました。知り合いなどはちょっとしたメモ帳に使ったり、自作の小説などを書き込むだけでちゃんとした本になると喜ばれていました。

 我が国ではつい先日、石破氏が総理大臣に就任しました。さて、日本でも『石破茂の業績』は出版されるのでしょうか。

 執筆時間も編集の手間も限りなくゼロで、ペストセラー本になるチャンスかもしれません。どこか勇気ある出版社か個人のどなたか出版してみてはいかがでしょうか。(水田享介)

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