丸い頭にふたつの丸耳をのせたキャラクターといえば・・・、誰もが知っている「ミッキーマウス」ですね。このたびミッキーの母国アメリカで、昨年末で初代ミッキーマウスの著作権が切れました。2024年からはこのミッキーを使って自由に創作できるようになりました。
初代ミッキーマウス 登場アニメ著作権切れで米で2次創作可能に
ディズニーのアニメ「蒸気船ウィリー」は、1928年11月18日にアメリカ・ニューヨークで初めて公開・・・アメリカで公開から95年が過ぎた昨年末に著作権の保護期間が切れ、この作品に登場する初代のミッキーマウスなどのキャラクターが今月1日から誰でも自由に利用できる「パブリックドメイン」となりました。
(NHK NEWSWEB 2024年1月21日)
※「蒸気船ウィリー」でデビューしたミッキーマウス
キャラクターの著作権と言えば、「ミッキーマウス保護法」と言われるほど、ミッキー及びディズニー社は何度も保護期間を延長させてきたことで有名でした。
筆者も広告制作、ゲーム、CG映像を手掛けていた関係で、「ディズニーキャラクターにだけは近づくな、茶化すな、パロディ禁止」と先輩達から教えられた記憶があります。
1928年に登場した初代とはいえ、これからは許諾もいらず、あのミッキーを作品に出して自由に動かすことができるわけですから、画期的なことです。
アメリカではミッキーを使ったホラー映画がこの春にも公開される予定。たしか以前に版権フリーになった「くまのプーさん」でもホラー映画が作られていました。
晴れてフリー活動となったミッキー、どんな作品で私たちを楽しませてくれるのでしょうか。
筆者の自宅には、この初代ミッキーマウスの映像集があります。
「ミッキーマウス/ブラック&ホワイト特別保存版」(ビデオテープ・日本語吹き替え版)
※ビデオ版の初代ミッキーマウス
このビデオテープにもあの「蒸気船ウィリー」が収録されています。解説によると「蒸気船ウィリー」は世界初のトーキー/アニメ映画であり、またミッキーのデビュー作とあります。
筆者の記憶では、アニメと音楽をピッタリとシンクロさせたのも世界初だったはずです。ウォルト・ディズニーのこだわりが産んだ名作と言われています。
※ウォルト・ディズニーと初代ミッキー(ビデオ付属の冊子より)
ところで、付属の冊子にはもっと重要なことが書いてありました。
《「蒸気船ウィリー」・・・バスター・キートンの「キートンの船長」のパロディとして製作された、アニメーション初のトーキー作品です。》
※付属の冊子
ミッキーマウスのデビュー作そのものがパロディ。つまり二次創作だったなんて!(水田享介)