「できる!」ビジネスマンの雑学
2024年01月12日
[856]Apple Vision Pro 登場。Appleから

 Apple社は今月初め、新しい端末デバイス、「Apple Vision Pro」を発表。2024年2月から米国内での発売を開始します。

AppleのMRヘッドセット「Vision Pro」、米国で2月2日発売
度付きレンズは別料金
 米Appleは1月8日(現地時間)、昨年6月に発表した同社初のMRヘッドセット「Apple Vision Pro」を米国で2月2日に発売すると発表した。
ITmedia NEWS 2024年1月9日)

 Apple Vision Pro は、すこし大きめのヘッドセットの形をしており、頬の半分上から額まで覆い隠すように装着します。
 ヘッドセットの中では、ユーザーの視線の先にアプリアイコンやコンテンツが空間に浮かぶように現れて(これを「空間コンピューティング」と呼ぶ)、3次元空間でそれらを操作し鑑賞することができるそうです。

 従来のスマホの操作といえば、液晶画面で操作していましたが、それが不要となるため、物理的な画面サイズに縛られず巨大な仮想画面がいくつでも制限無しに使えることになります。

 Apple Vision Pro とは、iPhoneやiPadから液晶画面を取り去ったもので、ユーザーはヘッドセット内の仮想空間にその画面を移して、操作することになります。

Apple Vision Pro 公式サイト
Apple Vision Pro、登場。空間コンピューティングの時代へようこそ。 デジタルコンテンツを現実の世界とシームレスに融合します。
Apple 公式サイト
https://www.apple.com

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※画像はApple 公式サイトより

 ヘッドセットを装着することから、観光地などで提供される石垣の上に仮想の城郭を見たり、海に仮想の海賊船を見ると言ったVR(仮想空間)かと思われますが、ティム・クックCEOは

「空間コンピューティングの時代の到来だ」

と語っています。Apple社の主張によると、VRアプリではなく、

「spatial computing apps(空間コンピューティングアプリ)」

と呼んで欲しいそうです。

 確かにApple Vision Pro の中では、iOSとそのアプリが起動し、身振りや音声などで操作ができます。
 また、驚くことにApple社のパソコンを見つめるだけで、そのPC画面が仮想空間に現れ、MacOSアプリを操作できるとのこと。

 斬新な発明のように見えますが、筆者は20年近い昔に、米国のとあるCG/建築アプリ開発企業のセミナーで、ヘッドセットとCG/建築アプリの組み合わせを体験しています。
 三次元空間の街の中で、自分がデザインした仮想建築物(データ)を指先で回転させたり、置いたり、移動が自在にできるものでした。もちろん、仮想空間の中でCGアプリを操作することもできました。

 その時の感想は、目と指先に極度の集中が求められて精神が非常に疲れる、ということでした。また、ヘッドセットの中で酔ったようになり、仕事で長時間使うのはきわめて難しかった記憶があります。

 「Apple Vision Pro」の販売価格は、3,499ドル(日本円でおよそ50万円)。

 筆者は専門学校でVRの講義を持っていましたが、その経験から言うと、学生はヘッドセットをすぐに壊します。50万円の投資が一年足らずで無駄にならないことを願うばかりです。(水田享介)

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