筆者は30代から40代中頃まで、ゲーム開発と同時に三次元のCG映像作家として活動していました。
制作した映像は、ゲーム用CG映像、テレビ番組映像として使われていましたが、アート系、音楽系の仲間に頼まれるまま、コラボイベントや音楽ライブなどにもオリジナルの映像作品を提供していました。
当時使っていたソフトウェアは、3dstudioMAX, MAYA などで、いずれも1ライセンスが百万円近くしました。また、CG用機材も数百万ほどかかり、誰もが趣味で始められるような職業ではありませんでした。
※筆者が作成したCGや講義に使用した教材
そんな中でも機能は限定的ながら使用料のかからないCGアプリもあり、筆者もいくつかさわってみたことがあります。
そのひとつにオープンソースアプリ「Blender(ブレンダー)」がありましたが、今月にバージョンアップして、さらに使いやすくなりました。
オープンソースの3DCG制作ソフト「Blender 4.0」が正式リリースされる
Blender Foundationが3DCG制作ソフトウェア「Blender」のバージョン4.0となるBlender 4.0を正式リリースしました。Blender 4.0ではUIが刷新されたりカラーマネジメントが改善されたりしたほか、Pythonを必要とせずにBlenderを拡張できる「ノードツール」が利用可能...。
(Gigazine 2023年11月15日)
※「Blender 4.0」公式サイトより
つい先日、発表になった「Blender 4.0」ですが、筆者が使っていた「Blender」はバージョンは2.0で、2000年に登場しました。次の「Blender 3.0」が出たのは調べてみると2021年12月でしたから、実に21年ぶりのバージョンアップだったようです。
ここ数年に繰り返されたバージョンアップのおかげで、「Blender 4.0」はプロが使う高価格CGアプリに劣らないモダンな操作性を獲得しています。
ノードツールは、物体に与えたコマンド(命令)の階層を視覚化してチェックできるもので、作業のステップを確認するのに便利です。
また、キャラクターのモーション設定、レンダリング性能の改善、風景の作成などにも新機能や改良が加えられています。
ちょっとアニメーションを作ってみたい。キャラクターをデザインして動かしたい。そう思ったときに気軽にスタートできるのが、「Blender 4.0」です。
ぜひ、チャレンジしてみてください。(水田享介)
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A Link to the Future-Blender 4.0
https://www.blender.org/download/releases/4-0/