突然ですが、みなさんは友人や仕事先の電話番号をいくつ「そらで言える」でしょうか。
電話番号を「そらで言う」などスマホ全盛の今どき、理解できない死語かもしれませんね。辞書によれば「そらで言う」とは「諳んじる(そらんじる)」から来ており、「何も見ないで記憶している内容を言うこと」を意味しています。
ひと昔前のビジネスマンなら、得意先の電話番号を何十も記憶していて、手帳を見ずにさっとダイヤルを回して(死語!電話して)いたものです。もしど忘れしたとしても、すかさず同僚の誰かが見事な連係プレーで電話番号を「そらで教えて」くれました。
黒電話や公衆電話で仕事をしていた時代、これがビジネスマンの一般的な姿でした。
スマホが登場して以降、こうした脳力を養う必要はなくなりましたが、それでも年を取ると共に記憶力の衰えを身にしみて感じる人も多いことでしょう。
もう年だからと諦めてはいませんか。実は、日本にしかないあるもので衰えた脳を活性化できることがわかりました。
毎日生ワサビを食べるだけで記憶力が改善されると判明!
東北大学の研究チームはこのほど、ワサビを継続的に摂取することで60歳以上の人の記憶力が有意に向上することを発見...。
(2023年11月7日 ナゾロジー)
以前、当コラムでご紹介した通り、ワサビは日本で生まれた我が国固有の薬味です。
[132]少しうれしい、ワサビは日本固有種だった。
...鼻孔をツーンとかけ抜ける刺激に、思いがけず涙を浮かべた人も多いことでしょう。
最新の研究によって、この刺激成分は日本のワサビだけが持つことが明らかになりました。
(2015年09月08日)
https://www.asuka-g.co.jp/column/1509/007789.html
今回、東北大学の研究によると、ワサビによる記憶力の改善効果は「名前と顔を結びつける能力」に顕著な効果が見られたそうです。
ワサビがもつ抗炎症作用や抗酸化作用が、脳に蓄積して記憶を阻害する酸化物質に効き目があるとのこと。
ワサビを摂取できる食べ物と言えば、お寿司ですね。これからはお寿司を食べる習慣を身につけるのもいいでしょう。
ただし、最近のスーパーや持ち帰り店のお寿司は、子どもでも食べられるようにわさびは入れてありません。しかも、袋やチューブのワサビでは抗酸化効果は薄いとあります。
ここは奮発して本ワサビを買って帰ることを、くれぐれも「忘れないように」しましょう。(水田享介)