9月の三連休を利用して、長野県松本市を日帰り散策してきました。
松本と言えば、国宝「松本城」が有名です。今年の大河ドラマ「どうする家康」に登場する武将・石川数正が築城したことでも知られる名城です。
JR松本駅から市バスに乗ること10分足らず。城門近くで降りるとお城はもう目の前。三連休と言うこともあり、天守に登るには60分待ちの大行列でした。
とりあえず入場券を買い求め、城郭内の庭園を散策し、お城を仰ぎ見るにとどめました。この日、松本市の最高温度は35℃。9月なのに空には夏雲がわき上がるほどの酷暑日でした。
街中にはいたるところに用水が引かれ、しかもどの用水にも清らかな水が勢いよく流れています。そして、街角には江戸時代から引き継がれてきた井戸がいまも数多く残されています。
ほとんど(おそらく全部)の井戸水はそのまま飲料水になるそうです。PFASで騒がれている東京・多摩地区の住民である筆者にはうらやましい話です。
おいしいお蕎麦を堪能したあと、古民家カフェでコーヒーなどをいただきながら地図を広げると、近くに松本市美術館があることを知りました。
美術館に行く途中、用水に魚が泳いでいる場所が地図に示してあったのでためしに川の中をおそるおそる覗いてみました。
なんと。本当に魚が泳いでいました。しかも40センチはありそうな大きく堂々とした魚でした。(あとで調べたところニジマスでした。)用水で泳ぐニジマスは「ブラタモリ」でも紹介されていたようです。
魚のいた用水をすこし歩くと「源智の井戸」に遭遇しました。市の情報によると、江戸時代以前の中世の頃からこの井戸は使われており、歴代の城主が手厚く保護してきたそうです。
井戸と言えば、つるべやポンプでくみ上げるものと思っていましたが、松本市の井戸は清水が一年中休むことなく自噴しています。なにもしなくても清水が湧き出るとは本当に驚きでした。
源智の井戸
この井戸は松本市内にある名水の一つで、松本城下町が形成される前から飲用水として使われていました。城下町ができてからは、地元の宮村に住む人々に利用されましたが、その所有者は中世以来この地に住居を構えていた河辺氏で、天正年間に小笠原貞慶の家臣だった河辺縫殿助源智の名をとって、源智の井戸とよばれるようになりました。
(松本市公式サイト/源智の井戸 2021年12月20日更新)
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/134/4004.html
さて、松本市美術館。常設展(コレクション展示室)の「草間彌生 魂のおきどころ」を鑑賞しました。
美術館の庭から始まる巨大なKUSAMAオブジェに圧倒されっぱなしでした。
The Visionary Flowers, 2002
展示は現代アートにふさわしく、人間の体感や五感を重視した展示となっており、KUSAMAワールドを満喫。とても充実した美術体験となりました。これで410円はお得といえるでしょう。
Great Gigantic Pumpkin, 2017
現在は企画展示として「映画監督 山崎貴の世界」(10月29日(日)まで)を開催中です(観覧料/大人:1,300円)
企画展「映画監督 山崎貴の世界」
https://matsumoto-artmuse.jp/exhibition/special/36297/
松本城という国宝があり、街中で自然を体感し、アートにも浸れる・・・それが徒歩圏内にすべて詰まっている松本市。コンパクトシティにして歴史とエンターテインメントの街、松本。筆者にとってもう一度、訪れたい街になりました。
みなさんもぜひ一度、松本市を訪れてみてはいかがでしょうか。(水田享介)
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■関連リンク
松本市/公式サイト
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/
国宝 松本城/公式サイト
https://www.matsumoto-castle.jp/
松本市美術館/公式サイト
https://matsumoto-artmuse.jp/