2023年7月5日（日本時間は7月6日）、Facebookを運営するMetaから、新しいSNSサービス、「Threads」がスタートしました。

　サービス開始直後から、数時間おきに百万単位でユーザー登録が進み、2023年7月7日の午前の時点で３０００万登録に達しました。


※Google Play ストア より画像引用

新SNS「Threads」3000万登録突破　開始1日で　Twitter対抗馬本命に
　7月5日（米国時間）に公開された、米MetaのSNSアプリ「Threads」の登録者数が、6日朝（同）までに3000万人を突破した。米Metaのマーク・ザッカーバーグCEOが自らのThreadsアカウントで発表した。
（ITmedia NEWS/岡田有花 2023年7月7日）

　これは「Threads」の人気というよりも、ここのところ度重なるTwitterの仕様変更により、ユーザーのTwitter離れを引き起こしたことが、Metaに付け入る隙を与えた結果といえるでしょう。

　Twitterの仕様変更はマスク氏がTwitter買収以降、予告なしに次々と行われており、最近では閲覧制限によりログインしなければ閲覧できなくなっています。また、他社が提供していたTwitter関連サービスが相次いで終了しており、これまでの使い勝手優先のTwitterがそうでなくなってきていました。

　では、「Threads」はそうしたユーザーを取り込んで、Twitterの対抗馬として成長し、いずれはTwitterに取って代わる存在となるのでしょうか。

　単純にそうなるとは考えにくいようです。いちはやくTwitter社はMetaに警告書間を送付しています。

Twitter、メタが企業秘密盗んだと非難　Threads公開で
ツイッターを運営するX社は5日、ツイッターと類似する短文投稿サービス「Threads（スレッズ）」を開始した米メタに対し、企業秘密を盗んだとして非難する書簡を送っていた･･･。
（日経電子版/シリコンバレー=渡辺直樹 2023年7月7日）

　Twitterから「Threads」に乗り換えたいユーザーとしては、同等の機能かそれ以上のものを求めるのが普通の考えです。しかし、まったく同じ機能、同じサービスを提供すると、真似をしたと訴えられるのは当然のこと。

　昔あった、MacintoshとWindowsでOSの操作性が酷似しているとして始まったアップルとマイクロソフトの戦いがSNSでも始まるのでしょうか。

　「Threads」はInstagramのアカウントから登録する必要があります。また、Android版とiOS版のアプリとなり、今のところ利用はスマートフォン限定のようです。

　日系電子版の最新記事では、Instagramの利用者数２０億人の４分の１にあたる５億人を「Threads」ユーザーに取り込めれば、Twitterに勝てるとレポートしています。

メタが始めたThreadsとは　どんなSNS？
2023年7月7日の日本経済新聞朝刊に「SNS勢力図、変化の予兆」という記事がありました。米メタが5日、短文投稿サービス「Threads（スレッズ）」を開始しました。一体、どのようなSNSサービスなのでしょうか。
（日経電子版/朝刊1面を読もう 2023年7月7日）

　ユーザー数が勝敗を決める戦いではありますが、TwitterもThreadsも利益を上げなければ存続はできません。
　どのような戦いが始まるのでしょうか。興味は尽きません。（水田享介）