今年4月の取材で、愛媛県を訪れた帰りに高知市に行きました。いえ、高知空港を使う必要があり高知市に立ち寄っただけと言うべきでした。
しかし、その高知で思いがけない出会いがありました。
高知市全体が朝ドラの「らんまん」一色に染まっていたのです。商店街ではらんまんのポスターを至るところで目にしました。
筆者はようやく、主人公の牧野富太郎が高知県の出身ということに初めて気がつきました。
牧野富太郎と言えば植物学の権威。それ以上のことは知らず、こんにちまで生きてきた人の何と多いことか。筆者もそのひとりですが。
宿泊したホテルの近くに、真新しい図書館があったので、訪れてみました。
「オーテピア高知図書館」
https://otepia.kochi.jp/
※オーテピアは高知城下にあります
この図書館でも牧野富太郎の展示があり、その生涯を写真と年表でわかりやすく解説していました。
輝かしい実績とは裏腹に、その人生は苦難に満ちていました。もう少しうまく立ち回れば、もっと楽に生きることができただろうに。そう思えるような生涯にただただ驚くばかりです。
ドラマはまだ、造り酒屋の跡取りとしてがんばっているかのようですが(4月25日現在)、この先に数々の試練が待ち構えているかと思うと、牧野の年表は見なかった方がよかったのかもしれません。
たぶん、高知の皆さんは牧野が送った生涯を知っていることでしょう。しかし、それでも郷土愛がそうさせるのか。町を挙げての大応援を展開中です。
そのほかにも博物館や観光案内所で、いくつものパンフレットがあり、これからも牧野関連のイベントは目白押しの状態です。
もし、朝ドラ「らんまん」を視聴している方なら、この連休に高知を訪れることをおすすめします。全身で春「らんまん」を感じ取れるはずです。
そして、神木隆之介クン演じる牧野富太郎に、幸あれ、と願わずにはおれないでしょう。(水田享介)
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連続テレビ小説「らんまん」
https://www.nhk.jp/p/ranman/ts/G5PRV72JMR/