「できる!」ビジネスマンの雑学
2023年03月27日
[781]中国発のTikTokは禁止するべきか?

 動画を投稿して楽しむSNSの動画版、TikTokがアメリカで存亡の危機を迎えています。

 SNSの世界では、テキストベースのtwitterやLINE、文字と画像のFacebookやインスタグラム、そして最後発となった動画のTikTokと主となるコンテンツごとに棲み分けがありました(あくまで筆者独自の分析)。

 ではなぜ、TikTokだけが問題視されているのでしょうか。NHKのニュースサイトで、その経緯を詳しく解説しています。

広がるTikTok禁止包囲網 日本は?
中国企業が運営する動画投稿アプリ「TikTok」・・・。欧米で政府機関などを中心に使用禁止の包囲網が広がり、23日にはアメリカ議会下院の公聴会でTikTokのCEOの証言が行われます。安全保障上のリスクを理由に特定の企業のサービスを排除しようという動き。日本にも波及することになるのでしょうか。
NHK NEWSWEB 2023年3月23日/経済部記者 渡邊功

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 アメリカ議会上院の公聴会でFBI長官がこう述べたそうです。

・TikTokの危険性について、「最終的に中国政府の支配下にあるツールで、国家安全保障上の懸念は明白だ」
中国政府がTikTokを通じて情報操作を行うことも可能

 つまり、アメリカは中国政府の意のままに動くメディアを、自国内で自由に活動させるつもりはない、と宣言しているわけです。

 それに歩調を合わせるように、EU域内、カナダ、イギリス、ニュージーランドでは、公務や業務での使用禁止が広がっています。

 日本ではまだ規制や禁止の動きはないようですが、公務での使用を制限するのは時間の問題でしょう。

 過去にも同様の話題がありました。LINEの問題です。サーバーを日本国外(韓国)に置いていたり、中国にある関連団体で通信内容を自由に閲覧できていたりと、日本の法律で求められている情報管理体制に不備があり、そのことに虚偽の説明を繰り返していたため問題になりました。

 しかし日本の地方行政の動きは鈍く、いまだに行政サービスをLINEで開始しましたと誇らしげに公表しています。

 スマホの普及に伴い次々と登場したSNSは、スマホで使うと便利なように設計されています。そのため、SNSの使い方と言えば、スマホで閲覧、発信する方が多いようです。
 便利の裏にある危険に鈍感なまま世の中が変わっていった先は、いずれ機密漏洩や情報操作という形で、痛いしっぺ返しが待ち構えています。

 筆者が外出して気になるのは、街の風景にスマホ片手にうつむき加減に歩く人が増えたことです。

 いまどこを歩いている、いま何食べている、誰かとライブで交流している・・・。同時進行で人とつながることに楽しみを見つける方が多いことがわかります。

 筆者はSNS運営サイトに対して、情報管理の姿勢に危機感を持っています。

 そのため、Facebookの書き込みはこまめに削除し、収集されたくない個人情報はいっさい書かないよう日頃から注意しています。
 当然のようにTikTokはもちろん、twitterやFacebook、インスタなど、SNSのたぐいは筆者のスマホには一切インストールしていません。

 メールやチャットで詐欺に誘われても、LINEの登録はないし使い方も知らないというと、相手は舌打ちして去って行きます(「情弱」か、と舌打ちされた気がします)。

 もう世間は、十分にSNSを楽しんだと思います。このあたりで、SNS専用機と化したスマホを手放して、人とのコミュニケーションのあり方を見直す時期に来てはいませんか。
 こんなツールを赤ん坊の頃から使わせる世の中が続いたら、どんな人間ができあがるのか、いい加減わかったのではないでしょうか。(水田享介)

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