意外なことに人は自分が住む足許の地域のことはあまり知らないものです。
筆者の住まいはのどかな東京・多摩地区の田舎で、私鉄で数駅も走れば埼玉県となります。埼玉県には叔母が健在で、従姉妹達の家族も大勢住んでいます。手打ちうどんややさしい味の狭山茶が好まれるなど食文化も似たところがあります。
新河岸川の桜並木
数年前、そんな身近な埼玉県に事件が起こりました。
「埼玉県人には、そこらへんの草でも食わせておけ!」
そう啖呵を切る二階堂ふみさんで有名な映画『翔んで埼玉』が2019年、公開されました。公開当時の予告編はいまもYouTubeで観ることができます。
映画『翔んで埼玉』予告編 /2月22日(金)公開
https://www.youtube.com/watch?v=XDFA1uZ8Fc8
(東映映画チャンネル)
※画像はYouTubeより引用
この映画は、漫画『翔んで埼玉』(作:魔夜峰央)をベースに作られましたが、漫画家のご本人が埼玉県所沢市にしばらく住んでいたため、その時の体験をもとに描いたとのこと。
筆者はたまたま移動中の機内上映でこの映画を観ました。役者さん達が強烈な個性を演じきっていたことに感心しましたが、内容をおもしろく感じるまでには至りませんでした。
結局、観る人の中にどれだけ埼玉情報が詰まっているかによって、おもしろさの尺度が変わるからでしょうか。
映画の公開から5年。埼玉県民はいまも『翔んで埼玉』の屈辱(?)を忘れてはいないようです。
「翔んで埼玉」から発案 そこらへんの草グルメが話題
加藤諒さんと秘話に迫る
「埼玉県人には、そこらへんの草でも食わせておけ!」。大ヒット映画「翔んで埼玉」(原作:魔夜峰央)で、東京都民が放つせりふです。・・・カフェで提供しているのは、その名も「そこらへんの草バーガープレート」。ロレッタやハコベなど、15種類以上のおいしい野菜がたっぷりと使われています。
(NHK 首都圏ナビ 2023年2月15日)
埼玉県内では春日部市を中心に「そこらへんの草グルメ」ブームが巻き起こり、いまではピザ、カレー、草天丼など、そこらへんの草メニューがつぎつぎと開発されています。
自虐ネタになりかねない「そこらへんの草」を、発信力あるパワーワードに切り替えた埼玉県の皆さんに拍手を送りたいですね。
そして、映画のほうでは『翔んで埼玉PartⅡ』が2023年公開予定。
まさかまさかの<第2章> 日本最高峰の茶番劇、開幕!
「翔んで埼玉PartⅡ」(2023年公開予定)
https://www.toei.co.jp/movie/details/1226910_951.html
筆者ももう少し埼玉県のディープ情報を仕入れて、次回は楽しんで観たいと思います。(水田享介)