みなさんは「ChatGPT」というネットサービスをご存じでしょうか。
昨年の2022年に無料公開(2022年12月1日)が始まると、瞬く間に100万人超のユーザー登録を獲得した対話型のチャットAIです。
公式サイトはこちら。https://openai.com/blog/chatgpt/
ChatGPT: Optimizing Language Models for Dialogue
対話を行うには事前にメールの登録が必要です。筆者はメール認証の返信が一週間経っても届かないので、登録済みのSNSにて認証を行いました。
ログインしても画面は白一色でシンプルそのもの。
では何が人を引きつけるのかというと、「おそろしいほどに自然な対話を実現している」ことです。
英語を入力する必要はありません。画面下の枠内にカーソルを合わせて、日本語を打ち込むと即座に日本語で返信してきます。内部で英語に自動翻訳しているようで、左側のタブには英語でタイトルが付与されます。
簡単な挨拶から高難度の専門的な質問まで受け付け、数秒以内になんとなく納得させられる解答を得ることができます。
ウクライナ戦争から家庭平和、猫の探し方まで、なんでもござれです。
この完成度の高さにグーグルは危機感を覚えて、いまや会社存亡の危機と大騒ぎのようです。これまでの検索方法を変えることは自明だからです。検索用語を入力して関連するサイトを表示するという手順が、いかに手間がかかり古くさいのか、誰の目にも明らかです。
グーグル、「ChatGPT」の脅威に対処するため共同創設者らの協力を要請か
OpenAIが提供するChatGPTは、・・・Googleの中核事業にとってあまりにも深刻な脅威であることから、共同創設者らが再び同社に関与することになった・・・。
(CNET Japan 2023年1月23日)
また、ニューヨーク市では小学校から高校まで、ChatGPTの使用を一切禁止すると取り決めました。作文や調べ物の課題はこのチャットだけで完璧にこなせるため、教育を阻害すると判断したようです。
生徒と教師によるChatGPTの利用をニューヨーク市が禁止
学校のコンピューターおよびネットワークから高精度チャットAI「ChatGPT」へのアクセスを、ニューヨーク市教育局がブロックしたことがわかりました。
(GIGAZINE 2023年01月05日)
ただ、ChatGPT はいつも正しい答えを返しているわけではありません。ネット上の情報を上手に集めて、読みやすく編集しているだけです。しかし自分でネット情報を読み込んで、必要な要素をまとめる手間が省けるのは、魅力的に見えるでしょう。
ネット社会の未来を垣間見ている気がします。
ChatGPT 自身は自分のことをどう思っているのでしょうか。中学生や高校生の振りをしてたずねてみました。
python で開発されたAIということはわかりましたが、開発工程は難解ですね。一朝一夕では開発できそうにないことがわかりました。
ところで回答文が少し誇らしげに見えるのは筆者だけでしょうか。
これほど自然な文章をスラスラと数秒で書き出すAIが、無料でいつでも使える時代になるとひとつ心配事があります。コラムや小説を書いて生計を立てているライター、作家はこれからどうすればいいのでしょうか。
筆者の将来について、ChatGPT に助けを求めてみました。
AIになぐさめられたのは初めての体験でした。中学生の芦田愛菜ちゃんがテレビで天皇制について解説していたのを聞いたとき以来の衝撃ですね。
いやになったので、いち日本人のプライドをかけて、サムライの振りをしてみました。
くやしいですが、今日はこのくらいにしといてやるかと、別れの挨拶をしました。
最後まで破綻することなく冷静沈着なAIでした。みなさんもぜひお試しあれ!(水田享介)
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