縄文時代といえば、動物の毛皮を腰に巻き石器で動物を狩ったり野生の木の実を採って食べていた-50年前、筆者が小中学校で習った縄文時代といえば、いまの日本人とは断絶した文明以前の未開人というイメージが一般的でした。
ところが最新の研究によると、縄文人のDNAは現代の日本人にしっかりと引き継がれており、縄文時代は1万3千年前から2千年前(諸説あり)まで、1万数千年も続いた穏やかな時代であったことがわかってきました。
そして、多彩な生活用土器を産み出し、積極的に食料生産を行っていたのです。たとえば、5,500年前の三内丸山遺跡では広大な栗林を管理していました(※1)。西日本ではアワ、キビ、オカボ(陸稲)、マメ類の畑作も行うなど、豊かな農耕文明の中で生きていたのです。日常生活では手編みのポーチを持ち、翡翠の石で着飾ったりとおしゃれにも気を遣っていたようです。
縄文時代ってどんな時代?
(茅野市縄文プロジェクト推進室 2018年12月3日更新)
そんな縄文人が残した最大の謎が「ねこちゃん土器」です。
"猫の頭"の形? 手のひらサイズ 縄文時代の土製品 愛称募集
23年前、福島県郡山市の縄文時代の遺跡から見つかり、「猫の頭」のようにも見えるユニークな形がSNSなどで話題に...。
(NHK NEWSWEB 2023年1月13日)
(NHK NEWSWEB サイトより)
どこからどう見ても猫にしか見えませんが、使い方は一切不明だそうです。胴体はどこに忘れてきたのでしょうか。かわいらしい形にそぐわず、その謎は深まるばかり・・・。
この「ねこちゃん土器」を管理する大安場史跡公園では、愛称を募集しています。締め切りは、1月31日まで。
発表はニャンニャンニャンの猫の日、2月22日です。
応募方法は下記のリンク先にあります。
ねこ頭形土製品愛称募集について
ねこの頭の形に見える土製品の愛称を募集します。土製品が何なのか、どのように使用されていたかは分かっていません。自由な発想での愛称をお待ちしています。
また、土製品は大安場史跡公園にて、令和5年1月5日(木)より展示いたします。
(大安場史跡公園 2023年1月11日)
(大安場史跡公園 サイトより)
どんな名前がつくのか興味は尽きませんが、間違ってもあの有名キャラクター、○○ィちゃんにならないよう願うばかりです。(水田享介)
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※1
三内丸山のくらし
三内丸山の人びとは、野生の栗の木から実を採るだけでなく、栗の木を栽培(さいばい)していた...。
(NHK forSchool)