21世紀のこんにち、生物の新種を発見することはとても難しくなっています。おおよそ二百年以上にわたり、人々が地球上のあらゆる場所に出向いて、珍しい植物、昆虫、生き物を採取し、分類し、学名をつけてきたためです。そういう存在の彼らは別名「新種ハンター」と呼ばれています。
エビやカニなど390種の名付け親 「新種ハンター」に残された宿題
未知の生き物を発見し、名前をつける新種の記載。390種もの甲殻類の名付け親となった動物分類学者がいる。
その業績から「新種ハンター」とも呼ばれる...
(朝日新聞DIGITAL 2022年11月3日)
実は筆者も、幼いうちから新種ハンターに憧れていて、若い頃はインドシナ半島(タイ、ラオス、ベトナム、中国南部)やインドネシアのジャングルに足を運んだ経験があります。
結局は、野生のトラや象に追いかけられただけでしたが...。
もう、地球上には新種の生物はいないのか。そんな忸怩たる気分でニュースを見ていた筆者に、雷に打たれたような告知が届きました。
新種のマリモ、見つかる。山梨の個人宅水槽にて。
新種のマリモ 甲府市の民家の水槽で見つかる
国立科学博物館は、甲府市の民家の水槽で国内でこれまで確認されていなかった新種のマリモが見つかったと発表しました。
...3年前、甲府市の民家の水槽でマリモが大量に発生したとの連絡を受けて確認したところ、これまで国内で確認されてきたマリモとは異なるきれいな丸い形であった...。
(山梨 NEWS WEB 2022年11月11日)
○○さんちの水槽に新種のマリモが発生していました。意外すぎるほど身近に新種はいました。
※AI自動作成による画像
実は山梨県にはもうひとつ、マリモが存在します。北海道の阿寒湖のマリモは有名ですが、それと同種のマリモが山中湖にも自生しているのです。
今回の発見は、本栖湖の二枚貝に付着していた藻がマリモになりました。
※AI自動作成による画像
ところで、山梨県には、あと三つ、湖があることをご存じでしょうか。富士五湖の残る三つです。河口湖、西湖、西湖。
この三つの湖から、二枚貝を採取して自宅の水槽に入れておけば・・・、このあと、どうなるかは明らかですね。
新種ハンターに、オレ(筆者)はなる。(水田享介)