2019年の就活解禁日、いわゆる企業面接の解禁日は6月1日です。都内の電車では春先からリクルートスーツ姿の若者をたくさん見かけますから、6月初旬は就活のピークのようです。
何年もかけて準備する人もいれば、周囲の就活生を見てあわてて始める人もいるでしょう。
企業の面接官には付け焼き刃の知識は通用しませんから、面接では素の自分、ありのままの自分で勝負するしかありません。
ところで、海外の学生はどのようにして就職しているのでしょうか。アメリカでオタク趣味が昂じた学生が、思いがけないことから希望の企業に就職できたそうです。
さて、どんな趣味だったのでしょう。
18歳の大学生が重量1トンのIBM製メインフレームを購入してみたらどうなったのか?
メインフレームとは、企業などの組織において基幹業務用に使用される大型のコンピューターのこと。主として企業に向けて生産されるため一般人が入手することはほとんどないメインフレームですが、ビンテージコンピューターの収集を趣味にしている18歳の大学生コナー・クラスコスキさんが、2004年に発売されたIBM製メインフレームの「IBM z890を購入して自室に設置してみた」という一連の出来事について話したムービーがYouTubeで公開されています。
(Gigazine 2018年01月23日掲出)
Here's What Happens When an 18 Year Old Buys a Mainframe
(YouTube 2016年3月25日掲出)
個人で買うことを全く想定していないIBMのメインフレーム(本体価格:3900万円)を、ネットオークションでわずか237ドル(約2万6000円)で購入した、18歳の大学生、コナーくん。15年前のコンピュータですから妥当な価格だったようです。
ただ、その大きさ、重さは決して妥当とは言えませんでした。高さ約1.8メートル、重さなんと!約1トン。自宅の玄関を通せるはずがありません。
※The Big Move
自分の部屋に入れるため、自宅真下の地面を掘り下げること2日間。床下に作った空間を通って床板を外した自室につり上げることで、ようやく設置することができたそうです。
※We Must Dig Deeper
ところでIBMのコンピュータですから、WindowsOSが高速で動作するのかと思いきや、まったく違いました。サーバー専用のマシンですから、Webサーバー用のCenOSやOS/2を走らせているようです。大学の課題をこなしたり、レポートを作成することはできませんね。
一体何のためにこんな巨大なマシンを買ったのでしょう。理由はシンプル。
「面白そうだから買ってみるか」
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この話、ここで終わりではありません。なんとこの顛末を講演で語ったことがきっかけとなり、IBMから我が社を見学にこないかと招待状が届いたそうです。もちろんメインフレームの工場へ。
その後は、とんとん拍子に話が進み、大学生の身分のままIBMのメインフレームの仕事に就くことに。
大学生にしてIBM製メインフレームを自宅に設置&IBMにスカウトされた「メインフレームキッド」のニッチな生き方とは?
「18歳の大学生がIBM製メインフレームのIBM z890を購入して自室に設置してみた」というムービーで一躍有名になったのが、コナー・クラスコスキさんです。なんとその後大学生でありながらIBMにスカウトされ、現在はIBMでメインフレーム関係の仕事をしているというコナーさんを自宅でインタビューしたムービーが、YouTubeのIBM公式チャンネルで公開されています。
(Gigazine 2018年01月28日掲出)
本当の技術を磨いている人を、企業は見逃すはずがありません。誰もやらないようなことやはやらないことでも、キチンと追求すれば道は開けるという好例かもしれません。
就活に悩む若者に、コナーくんからアドバイスがあるそうです。
「職に不安がある人はメインフレームをやったらいい」
すでに実証済みですから、コナーくんの言葉にウソはなさそうですね。(水田享介)
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■関連リンク
The "Mainframe Kid"
(IBM公式チャンネル)