パソコンやデジタルメディアが生まれながらにして用意されている世代を、デジタルネイティブ世代と呼ぶそうです。
そしていま、物心ついた頃から自然にスマートフォンと親しんできた新世代、スマホネイティブ世代がいま育ちつつあります。
そんな彼らは、旧世代の筆者にはぜったいに思いつかない、いえぜったいにするはずのない予想外のデジタル技を楽々とやってのけています。
どんなウルトラ技でしょうか。
NetflixやGoogleアカウントまで共有--個人情報を"渡す"10代
ある高校生がこんな言葉をつぶやくのを聞いた。「友だちのアカウントが何だかおかしかったから、『誰かとアカウント共有してるのかな』と思った」。この発言に驚く大人は多いだろうが、若者の間では特に問題とされない。
若者の間では、様々なアカウント共有が一般化しつつあるためだ。若者たちの間におけるアカウント共有の実態と危険性についてご紹介したい。
(CNET Japan/スマートフォンネイティブが見ている世界・高橋暁子2019年03月02日掲出)
高校生や大学生は、月々の○○放題の料金を数人で分担して支払い、全員がそれぞれの端末から視聴すればお得なことに気付いてとっくに実行しているとか。
同居もしていない他人同士でそんなことができるのでしょうか。ネットフリックス(Netflix)では禁止はしていないそうです。
同級生や恋人、さらには会ったこともない他人とひとつのアカウントを共有して、音楽からマンガ、映画までを聴き放題・見放題する時代が来ようとは、考えてもいませんでした。
いまどきのカップルは「花子と太郎」などのように連名のSNSアカウントを作り、ふたりでツィートしたりSNSサービスを受けるのは、いたってふつうなのだとか。
同級生もサークル仲間も恋人同士も、仲の良いうちはいいでしょう。しかしそうでなくなったり卒業して疎遠になると、そのアカウントの管理は誰がやるのでしょう。
仲間割れしたひとりがパスワードを勝手に変更したり、誹謗中傷のツールに使ったり、昔の仲間の個人情報を暴露したり・・・。
そんな未来のことを考えられるのなら、最初からアカウントのシェアなどしないはずです。このシェアには若者特有のポジションが原因のようです。
いまはまだみんなが同じ環境にある均一の状態です、プライバシーや公開できない仕事上の情報をもたない白紙のような若者だからこそ、個人情報をさらけだすことに無頓着なのかもしれません。
願わくば近い将来、若者たちが働き出したときにこのアカウントシェアの逆襲に遭わないことを祈るほかなさそうです。
最後に今回の記事に筆者からひと言。アカウントの日本語の略が「垢」なのは、最後までなじめませんでした。(水田享介)