「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年07月04日
[563]ついにリュウグウに到着した小惑星探査機「はやぶさ2」

 2010年6月、小惑星探査機「はやぶさ」が、感動的な帰還を成し遂げたことは今も記憶に残る快挙です。大気圏突入で燃え尽きる運命にありながら、惑星の微粒子を地球に送り届けることに世界で初めて成功したのです。

 それから8年、「はやぶさ」の後継として打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」が、2018年6月27日に小惑星「リュウグウ」に到着しました。


「とうとうここまで来た」「ワクワクしている」
小惑星到着、歓喜のJAXAチーム
 「いよいよ本番」「非常にわくわくしている」。探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に到着した27日午前、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の管制室がある相模原市内の施設では、チームの幹部が喜びを語った。
産経ニュース・【探査機はやぶさ2】 2018年6月27日掲出)

 ロケット打ち上げから3年半、距離にして約3億キロの距離を飛び続け、今、「はやぶさ2」は宇宙の彼方で、ようやく「リュウグウ」という天体に出会うことができたのです。

20180627_1.jpg
ONC-Tによって撮影されたリュウグウ。2018年6月26日12時50分(日本時間)頃の撮影。
ONCチーム(画像クレジット):JAXA、東京大学、高知大学、立教大学、名古屋大学、千葉工業大学、明治大学、会津大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所


小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星Ryugu到着について
(2018年6月27日)
http://www.isas.jaxa.jp/topics/001567.html

 宇宙について知識の乏しい筆者は、3億キロをまっすぐ飛んでいたと思っていましたが、旅程を説明した動画を見て、とても複雑な飛び方をしていたことを知りました。

 地球も「リュウグウ」も太陽の周りを休むことなく回っています。その移動している天体に、これまた移動を続ける地球から打ち出して、目的まで飛ばす。

 太陽の周りを回り続けながら、タイミングを見計らってイオンエンジンを噴射し、しだいに距離を詰めていく。動画を見ていただければわかりますが、ひとつの失敗も許されないミッションでした。

動画「はやぶさ2」小惑星リュウグウまでの旅程(改訂版)

 「はやぶさ2」が持ち帰る「リュウグウ」の岩石から、太陽系の成り立ちや私たち生命が地球に誕生した謎まで、解明されるかもしれません。
 これから1年半にわたり「リュウグウ」に滞在して観測を行った後、「はやぶさ2」は貴重なサンプルを抱えて、2020年末に地球に帰還する予定です。

 どのような新発見を持ち帰ってくれるのか。今から楽しみですね。(水田享介)

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■関連リンク
JAXA・宇宙航空研究開発機構 公式サイト
http://www.jaxa.jp/

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