「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年06月15日
[555]国宝に触れる旅-1「姫路城」(兵庫県)

 姫路城は法隆寺と共に平成5年(1993年)、日本で初めて世界文化遺産となった我が国を代表する名城です。
 別名、白鷺城とも呼ばれるこの城は、幾度もの危機を乗り越えて、江戸初期に築城した当時の姿をそのままに現在へと伝えています。

 先人達の手厚い修復を受けながら、天守はもちろん、城郭を含めてほぼすべてを残す城は、この姫路城が唯一無二の存在でしょう。

 それは姫路城の主要建造物の大天守、小天守三棟、姫路城イ・ロ・ハ・ニの渡櫓、附台所1棟が、戦後すぐの昭和26年に国宝指定されたことでも証明されています。

2018061800.jpg
※姫路城(筆者撮影。以下すべて)

 平成の修理(平成21~27年)の際には、城全体が長期間にわたりシートで覆われており、絵に描かれた大天守を慰められるように見るだけの時期が続きました。

 新幹線からチラリとわずかに見えるその姿に、いつかは訪れてみたいという気持ちは、筆者のこころによけいに高まっていったのです。

 今年、大学のOB会が大阪で開催されたため、筆者はようやく姫路城を訪れる機会が得られました。

 大阪駅から朝7時17分発の「JR神戸線新快速・姫路行」に乗れば、普通列車でも一時間ほど。わざわざ新幹線を使うまでもありません。なぜにそんなに朝早い電車かというと、この電車であれば8時30分位に姫路駅に到着しますから、9時の開城にあわせて、いの一番に登城できるからです。

 当日の朝は平日のため、座席は通勤客で埋まっていました。明石近くまでは立ったままスマホの画面をめくることに。もちろん大阪駅のキオスクで買い求めたおにぎりは食べられずじまい。

 姫路駅に到着したとき、その方が良かったことに気がつきました。

 駅ビルの2階は吹き抜けになっており、腰掛けたベンチの真正面に姫路城がそびえ立っていました。筆者はその優美な姿を独り占めして、優雅で贅沢な朝食をとることができたのです。

2018061802.jpg
※姫路駅から望む

 なぜ、姫路には姫路城があるのか。きっと姫路市民は露ほどにも気にしたことがないでしょう。

 それくらい姫路城は姫路の街に似合っていました。国宝が街のどこからでも見えることがどれほどすごいことか。余所から来た人間には信じられないほどの素晴らしさが何気なくそこにある。

 だから、住民は誰も姫路城をわざわざ仰ぎ見たりはしません。いつもそこにあるわけですから。でもお城の存在は、いつも肌で感じている。これまでも、これからも、いつまでも。
 城が身近にあるとはそういうことなのです。筆者は姫路市民とお城の深い関係にさらに感銘を受けました。

 姫路城の詳細はいくつもの紹介文、ガイドブックがありますので省きます。

2018061803.jpg

2018061806.jpg

2018061804.jpg

2018061805.jpg

2018061807.jpg

 ひとつだけアドバイスをするならば、城へ行くなら、ぜひとも姫路駅から歩いて行ってみてください。歩いて15分ほどかかりますが、しだいに近づいてくるその姿に期待感は高まっていきます。

2018061508.jpg

 そして、その気持ちを裏切らないすばらしい景観に、みなさんは姫路城で出会うことができるでしょう。(水田享介)

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
■関連リンク
姫路城 公式サイト(姫路市)
http://www.city.himeji.lg.jp/guide/castle/


---------------------
「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別
---------------------
ニュースを読む
出来事
本・雑誌
IT関連

食と料理
教育

コメントを書く
お名前
URL
コメント
書籍購入はこちら 語学音声アプリ 公開中 閉じる