「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年02月07日
[502]実現するか、研究が始まった宇宙エレベーター
「宇宙エレベーター」、またの名を「軌道エレベーター: Space elevator」ともいう、壮大なエレベーター計画をご存じでしょうか。 宇宙に人や物を運ぶには現在のところ、ロケットが使われています。しかし、地球から宇宙空間までケーブルを伸ばして、これを伝って行き来すれば、安全にしかも格安で宇宙に運ぶことができるのではないか。 この発想そのものは、19世紀末のロシア人科学者が考案していました。しかし、当時はそれに見合う素材も技術力もなく、ただの絵空事に過ぎませんでした。 筆者はSF作家のアーサー・C・クラークの「楽園の泉」でその存在を知りました。この作品の中では、もちろん空想ですが、スリランカから宇宙へケーブルを敷設する工事を描いています。 ※「楽園の泉(The Fountains of Paradise)」(著者:アーサー・C・クラーク/ハヤカワ文庫SF・早川書房) この絵空事ともいわれてきた大事業ですが、いま少しずつ研究が進んでいます。 宇宙エレベーターに挑む 総工費10兆円「理論上可能」 長さ30センチほどの鉄製の昇降機が、するするとケーブルを上っていく。その高さは約100メートル。2016年にドイツ・ミュンヘンであった実験は、壮大な構想への、ささやかな一歩を刻んだ。 関係者が実験の先に見据えるのは「宇宙エレベーター」だ。上空10万キロに設けた宇宙ステーションと地上をケーブルでつなぎ、何両にも連なった昇降機で往来する。 宇宙服は不要。誰でも宇宙ステーションに行き、星空観察や無重力サッカーを楽しめる。そこから月面まで小型宇宙船を飛ばせば、月の鉱物資源を発掘できる――。 (朝日新聞デジタル・滝口信之 2018年1月21日掲出) この記事によると、日本でも大学やゼネコン企業で基礎研究が始まっているようです。 しかも、この分野の実現に向けて協会まで存在しています。 一般社団法人 宇宙エレベーター協会(JSEA) 人類が宇宙で活動するには、天体と宇宙の往来は頻繁になります。そのルート作りは大きな課題です。宇宙ステーションが国際協力で維持されているように、宇宙エレベーターの実現には世界各国の連携が欠かせないものになるでしょう。(水) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ■関連リンク 一般社団法人 宇宙エレベーター協会(JSEA) http://www.jsea.jp/index.html --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |