日本では誰もが小中学校では先生からこう言われていました。 「日本には石油など輸出できるような地下資源はありません。 だから、あなたたちが働かないとご飯は食べられません。 ご飯が食べられないと日本はつぶれますよ」 それは小中学生の子供たちに恐怖を植え付けるには十分な脅し言葉で、日本人が勤勉と評される一因ともなっていました。 ところが、その教訓を覆す大発見がありました。 房総半島沖にレアメタル含む岩石 東京23区の1.5倍の規模 千葉県の房総半島からおよそ350キロの海底に、コバルトなどの希少な金属「レアメタル」を多く含んだ岩石の集まりが、東京23区の面積のおよそ1.5倍の規模で広がっていることが、海洋研究開発機構などの調査でわかりました。機構では、日本近海での海底資源開発の可能性について、引き続き調査を進めたいとしています。 (NHK NEWS WEB 2017年6月5日掲出) 海洋資源としては、マンガン団塊やメタンハイドレートなどが有名です。ただ、かなりの深海にあったり海底をさらに掘る必要があるなど、採掘技術の面では課題が多く、開発は一向に進んでいませんでした。 ところが、房総半島沖に眠るこのコバルトリッチクラストは、研究者によると日本の陸地から350キロと「とても近く」、レアメタルの含有率は他国で算出するものの2倍もあるとのこと。 マンガン団塊やメタンハイドレートなどと比べると、採掘コストは段違いによさそうです。 もうひとつ明るい話をすると、ありがたい教訓を言っていた先生には申し訳ありませんが、日本はすでに「世界有数の資源大国」になっています。 「都市鉱山」(URBAN MINE) という言葉をご存知でしょうか。 産業廃棄物となった携帯電話やコンピュータ、家電製品などから、金やレアメタルを回収する技術が進み、一説によると「日本の都市鉱山には、6,800トンの金、60,000トンの銀など、世界の埋蔵量の一割を超える金属が眠っている(2008年発表)」そうです。(※1) これからの日本は、左団扇で暮らすこともできるかも・・・。 しかし、地下資源も都市鉱山も、これまでにはなかった採掘方法や回収技術が必要です。いずれにしても頭を使い、額に汗しないとおいしい果実は手に入らないという、イソップ物語のようなお話でした。(水) ----------------- ■関連リンク ※1=「わが国の都市鉱山は世界有数の資源国に匹敵」 (独立行政法人物質・材料研究機構) --------------------- 「できる!」ビジネスマンの雑学 ジャンル別 --------------------- 〇ニュースを読む 〇出来事 〇本・雑誌 〇IT関連 〇旅 〇食と料理 〇教育 |
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