アマゾンジャパンがやってくれました。
あなたのお宅に「お坊さん」を配達します。読経とありがたい法話付きで、35,000円ポッキリ。
戒名も欲しけりゃ、ええぃ、大サービスだ。今ならたった二万円プラスの55,000円。さあ、ポチッてくれぇ。
アマゾンの「お坊さん便」が12月8日から、始まりました。本物の(他に表現がなくごめんなさい)生きた僧侶が、予約した日時にご自宅まで訪ねてきます。読経が電子ブックの音声読み上げだったり、DVDや音楽配信サービスということはなさそうです。
アマゾンが「お坊さん」をネットで宅配!? 3万5000円で読経 8日から受付開始
インターネットで葬儀の注文や僧侶の派遣を定額で受け付ける事業を展開するみんれび(東京都新宿区)は7日、一周忌などの法要の際に読経を行う僧侶の手配を3万5000円で受け付ける「お坊さん便」をアマゾンのサイト内で8日から行うと発表した。みんれびはこれまで自社サイト内で僧侶の手配を行っていたが、レビュー機能の充実したアマゾン内でも展開することで、受注件数の増加を図る考えだ。
(産経ニュース 2015年12月7日掲出)
では、サービスの中身はどうなっているのでしょうか。
●お坊さん便は四つのサービス
[お坊さん便] 法事法要手配チケット
基本(移動なし、戒名なし)=35,000
移動なし+戒名授与=55,000
移動あり、戒名なし=45,000
移動あり+戒名授与=65,000
(アマゾンジャパンのサイトより引用。筆者調べ)
法事法要の内容は、僧侶が読経をして、その後に法話を行います。
移動ありの内訳は、自宅で法事をしたあと、さらに霊園へ移動して、読経をあげるようなケースを指します。よくあるパターンですね。
宗派については、浄土真宗、浄土宗、曹洞宗など七つの宗派に対応。全国で400人の僧侶が登録されています。
このメニューから、戒名の価格が20,000円であることがわかります。戒名代が公開されたのはありがたいことです。いままではいくら包めば良いのか、頭を悩ませた方も多かったはずです。
さらにうれしいことに、お車代・お膳料・心づけなども不要です。
□いずれはドローンのお坊さん便も・・・
ベンツで乗り付けてくる僧侶に、お車代はいくらがふさわしいのか。ミシュランガイドを毎年買っているグルメなご住職のお膳料はいくらか。お坊さんから長生きの秘訣を延々と聞かされたご遺族は、心付けまで払う必要はありやなしや・・・。
悩み出したらキリがないのが、法事法要です。
こういうところがクリアーになっていないと、「あそこは気が利かない家だった」などと、お坊さんによそで言われはしないか、不安になりますよね。
いずれは、断捨離サービス便、お片付けサービス便、換気扇清掃サービス便、お庭清掃サービス便なども始まるかもしれません。
法事というレアな需要ではあるものの、日本人の琴線に触れるサービスを始めたアマゾン。侮りがたい存在です。(水)