筆者の勝手な思い込みですが、アメリカ人は手の込んだ料理を作るのが苦手です。でもおいしいものを食べたいのは万国共通。
目の前の丸鶏を手軽においしく食べたい。さあ、アメリカ人ならどうする。Buffalo wings chicken なんて、有名ですが作れそうにありません。
ここは、缶ビールチキン(beer can chicken)でしょ。
ものは試し。「beer can chicken」でググって(Google検索)みてください。「画像表示」に切り換えると、「お座りした鶏の丸焼き」がぞろぞろと出てくるはずです。しかもほとんどアメリカ人のサイト。
そうなんです。「beer can chicken」は、手先が不器用なアメリカ人には定番のBBQ料理なんです。
画像検索◆「beer can chicken」◆
■写真のチキンは、筆者の自作。クリスマスに母に贈りました。
この缶ビールチキンは、味付けした丸鶏のおしりに、飲みかけの缶ビールを差し込み、グリルに放り込むという、とっても乱暴な料理です。繊細な日本人の私たちはぜったい真似したくないですよね。
でも、ジューシーでおいしいので作り方を披露しましょう。
【用意するもの】
A.内臓を抜いた丸鶏(1Kg程度が適量。2~3人前)
B.塩、こしょう、バーベキューハーブ(鶏の外側用)
C.ニンニク、ローズマリー、レモングラスなどのハーブ(鶏の中用)
D.にんじん、たまねぎ、セロリなどの野菜(敷き詰め用)
E.容量350ミリの缶ビール、数本
【作り方】
1.フォークでAの丸鶏の皮に穴を開けます。
2.Bを丸鶏の皮全体に塗りつけます。肉と皮の間にも入れます。
3.おしりの穴からCを詰めます。つめすぎないこと。
4.ここでひと休み。よく冷えた缶ビールEを飲みます。
最後の一本は半分ほど残してください。
5.飲みさしの缶ビールを丸鶏のおしりに入れて、立たせます。
6.手羽をアルミホイルで包んで、焦げ防止をします(米国人はぜったいやりませんね)。
7.バットにDを敷き詰め、真ん中に6の丸鶏を立てます。180度位のオーブンかグリルに放り込んで、1時間半~2時間待ちます。
8.皮はパリパリ、お肉はジューシーな缶ビールチキンのできあがり。
※1.B、Cのハーブの組み合わせで味が決まります。
※2.缶ビールの中にクローブや唐辛子を入れると、さらに風味がつきます。
アメリカ人からバーベキューに誘われたら、「beer can chicken」をリクエストしてください。なんて(手のかからない)いいやつなんだ、と喜ばれますよ。(水)