「できる!」ビジネスマンの雑学
2015年08月31日
[126]グーグルの自動運転車にてごわい相手が登場

 グーグルが開発中の自動運転車。現在はアメリカの公道で走行試験中ですが、予想外の乗り物に遭遇して、走れなくなったようです。

15083101.jpg

 その乗り物とは・・・。

グーグルの自動運転車の思わぬ課題、自転車をうまく認識できず
 あの技は盲点だったようです。
 人間の脳にとって、周りの車や歩行者、そして自転車がどんな風に動くかを予測するのは比較的簡単なことです。しかし、それをコンピューターがやろうとすると、すべての行動パターンをプログラムしてあげないといけません。最近、グーグルの自動運転車の新たな課題として見つかったのは、固定ギア独特のテクニックである立ったまま止まる自転車...トラックスタンドとか、スタンドスティルとか呼ばれてるあの状態なんだそうです。

 ワシントン・ポストが報じたところによると、グーグルが米テキサス州オースティンで7月に行った自動運転車の検証中に、この問題がわかったとのこと。
GIZMODO 2015年8月30日 source: The Washington Post)

 曲芸用自転車や一部のスポーツ自転車は、二輪だけで立ったまま止まることができるトラックスタンド、いわゆる静止均衡ができます。
 ギアが後ろにもこげる構造のため、前輪を45度に切っておけば、ペダルを小刻みに前後に動かすことで、左右のバランスを保ちつづけていられるためです。

 この動きの意味を教えられていない自動運転車には、小刻みに動く自転車が、自分の前に飛び出してくると見えたのでしょう。しかし、次の瞬間には、止まっているように見える。動いている、いや止まっている。この判断の繰り返しをコンピュータが重ねた結果、ついに自動運転車は走れなくなり降参してしまったのです。

 自動で人を運んでくれる乗り物は、古くからありました。牛や馬、ラクダなどがそうです。東南アジアでは象も乗り物として使ってきました。
 動物を乗り物にする良さは、乗る人がいくらお酒を飲んでも、交通事故にならないことでしょう。また、家に帰るのであれば、勝手知ったる道ですから、酔いつぶれたご主人を自動運転で連れ帰ってくれます。

 西部劇でよく登場するバーに、床が板張りのカウンター酒場があります。米国のある州ではロバに乗ったままカウンターまで入ってこれる店があるそうです。
 ロバにまたがり店に入ってきた客は、ウィスキーを注文。それで終わりかと思いきや、店員は桶にも大量のビールを入れ始めました。
 そして、当然のようにその桶をロバの前に。ロバは静かにゆっくりと味わうようにビールを飲み干すと、客を乗せたまま千鳥足で店から出ていったそうです。
(『チューリングの大聖堂 -コンピュータの創造とデジタル世界の到来-』より 著:ジョージ・ダイソン 早川書房)

 もちろん、これも飲酒運転ではありません。運転手が酔えば違反ですが、酔っ払った乗り物を取り締まる法律はありませんから。(水)

コメントを書く
お名前
URL
コメント
書籍購入はこちら 語学音声アプリ 公開中 閉じる