この夏、スポーツで0秒01に泣いた青春の一シーンをいくつか見ることができました。
まずは、陸上短距離競技。サニブラウン・ハキームくん(東京・城西高)は、まだ16歳の高校2年生。高校総体の決勝で、僅か0秒01の差で2着に終わりました。
サニブラウン、0秒01差で敗北「3年生の意地に負けた」/高校総体
全国高校総体(インターハイ)第3日(30日、和歌山市紀三井寺陸上競技場ほか)陸上100メートルの男子は世界ユース選手権で200メートルとの2冠に輝いた2年のサニブラウン・ハキーム(東京・城西)は10秒30で0秒01差の2位。大嶋健太(東京)が10秒29で2連覇を果たした。
(サンスポ 2015年7月31日)
インタビューを見ると、東京のどこにでもいそうな普通の高校生です。しかし、世界ユース選手権ではあのウサイン・ボルト選手が持つ男子200メートル記録を更新して優勝しているのです。
お次は、競泳選手、渡部香生子(わたなべかなこ)さん(18)。100メートル平泳ぎ決勝で0秒01の差で銅メダルを逃しました。
渡部、2個目のメダルならず...100平泳ぎで4位
水泳の世界選手権第12日は4日、ロシアのカザニで行われ、競泳女子100メートル平泳ぎ決勝の渡部香生子(JSS立石)は1分6秒43で3位と0秒01差の4位に終わり、200メートル個人メドレーの銀に続く2個目のメダルはならなかった。
(サンスポ 2015年8月5日)
お二人の名誉のために言いますと、後日ふたりとも別種目で優勝、金メダルを獲得しています。
また、今回200メートルバタフライで金メダルを獲得した星奈津美さんも、2011年の世界選手権では0秒01差で銅メダルを逃しています。
ちなみに0秒01の差は100m走で約10センチ、水泳では1.5センチ程度です。(筆者の計算)
0秒01の差だからこそ、人を奮起させる何かがあるのかもしれませんね。
一般人が百分の一秒を争うことはまずないと思いますが、アスリートである10代のおふたりは、0秒01を縮めるため、これからも自分と戦い続けることでしょう。
0秒01に涙した2015年の青春に幸あれ。(水)