「できる!」ビジネスマンの雑学
2015年07月27日
[101]百年前のエレキ戦争。そして今、直流エアコン誕生

 遠隔地から大都市へ効率よく電力を送るためには、交流による送電システムが必要でした。ところが、太陽光発電やガス発電など、各家庭で発電できるようになってきた現代では、発生した直流電気をそのまま使うことがロスが少ないと、注目され始めました。

世界初「直流エアコン」...シャープ開発
「交流変換ロス」抑制 「次世代の省エネ家電」
 シャープが、太陽光パネルなど住宅に備えた発電機が生み出す直流(DC)の電気で動く「DC家電」の実用化に成功した。
 DC家電は、直流の電気を、住宅の配線を流れる交流(AC)電気に変換する必要がなく、変換時の電力ロスを抑えられる。「次世代の省エネ家電」として注目されており、シャープは年内に、世界初のDC対応のエアコンを発売する。
(「ヨミウリ・オンライン・ライフ 2015年7月27日掲出」)

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 直流から交流に電気を変換するだけで、5%以上のロスが出ているそうです。1%でも効率を上げたい太陽光発電にとって、直流方式エアコンの登場は、大きな援軍の登場ですね。

 ところで、この直流と交流の方式の違いに、発明家たちの戦いの歴史が隠されていたようです。
『知られざる天才 ニコラ・テスラ エジソンが恐れた発明家』
(著:新戸雅章 平凡社新書)

「エジソンに騙され、ゴシップに見舞われ...、
 歴史の"闇"に消された偉人ニコラ・テスラの生涯」
(ダ・ヴィンチニュース 2015年6月23日)

 すでに直流方式で電化を進めていたエジソンに対して、交流方式をぶつけてきたテスラ。結果的には交流方式が圧勝するのですが、テスラのその後は・・・。

 テスラとは、あの電気自動車のテスラモーターズの名前にもなった人物で、ベンチャー起業家の元祖とも評されています。

 今年の夏はエアコンを付けながら、百年前の電気戦争に思いを馳せてはいかが。(水)

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