「できる!」ビジネスマンの雑学
2015年06月30日
[083]7月1日、タナボタ式に受け取る1秒の価値

 一日の長さは通常24時間ですが、2015年7月1日は24時間と1秒になります。
地球の自転と標準時間との誤差を埋めるうるう秒という時間が挿入されるためです。

 タナボタ式に手に入れる貴重な1秒、あなたは何に使いますか。

日本標準時のうるう秒対応
 うるう秒の挿入は、日本時間2015年7月1日午前9時の直前に1秒が挿入されます。日本時間8時59分59秒、8時59分60秒、そして9時00分00秒と続きます。うるう秒は、世界同時に挿入されます。世界の標準時である協定世界時UTCでは、2015年7月1日0時直前の2015年6月30日23時59分59秒、23時59分60秒、2015年7月1日0時0分0秒と刻みます。うるう秒挿入時のときのみに60秒という珍しい時刻がカウントされます。
(引用元:国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT) うるう秒の対応(2015年7月実施版)
http://jjy.nict.go.jp/news/leaps2015.html
 腕時計やタイマーを秒単位で合わせて使っている人は少ないので、影響はなさそうですが、コンピュータにとっては大変な影響があります。
 わかりやすい例で言えば、株の取引。1秒あれば数多くの取引を完了してしまいますから、この1秒を利用して他を出し抜けないかと、悪巧みする輩もいるはずです。
 東京証券取引所では午前7時から少しずつ挿入して、8時59分60秒を発生させずに、取引開始の9時を迎えるそうです。
 また、8時59分60秒を教えられていないコンピュータが、この時刻を受け取ってしまうと、誤作動したり、停止する可能性もあります。
 3年前のうるう秒ではSNSがつながりにくくなったり、システム障害のため飛行機が遅れたりと世界中で混乱がおきたそうです。

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 月初めで平日の朝9時といえば、仕事の最中か始業時間の方も多いはず。なぜこの時間になったのかといえば、コンピュータ画面の右下、「日時と時刻の調整」を見れば一目瞭然。「タイムゾーン」の「大阪、札幌、東京」が「UTC+09:00」と表記してあります。
 世界共通の標準時のUTC(協定世界時)では、7月1日の午前0時に一秒挿入するのですが、9時間早い時差の日本では、タイミング悪く午前9時になってしまうためのようです。
 なお、GMT=グリニッジ標準時では、イギリスは3月29日から10月25日までサマータイム中のため1時間前倒ししています。イギリスの時刻表記はUTC+01:00となるので、日本とは8時間の時差となります。

 このコラムを読んだ機会に、お使いのコンピュータやスマホの時刻が正しいか確認してみませんか。
 下記のサイトを開くと、日本標準時とのずれを0.1秒単位で教えてくれます。

国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT) 日本標準時
http://www.nict.go.jp/JST/JST5.html

 1秒以上ずれていた方は、1秒多くもらってもあまり意味はなさそうですね。筆者のPCは8.2秒遅れていました。(水)

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