まえがき

第1章　謎の半生。光秀は足利義昭と織田信長を繋ぐ
1【明智光秀が歴史を変えた】〈生まれは美濃といわれるが、謎の半生〉
２【出自は美濃の土岐明智氏といわれる】〈生誕伝説の地がいくつかある〉
３【苦労を共にした糟糠の妻・煕子】〈娘・玉（ガラシャ）は謀反人の子といわれた〉
４【織田信長、斎藤道三の娘と結婚】〈京都では将軍・足利義輝が暗殺される〉　
５【明智長山城が落城する】〈光秀は美濃を離れ、越前・朝倉の元へ〉　
６【信長は桶狭間で今川義元を倒す】〈光秀は盟友・細川藤孝と越前で出会う〉　
７【光秀は足利義昭の足軽になる】〈細川藤孝と出会ったことで、運命が開ける〉　
８【信長は足利義昭を美濃に招く】〈義昭を擁して上洛した〉　
コラム1　《春日局》　光秀の重臣・斎藤利三の子だ

第2章　足利義昭の元で「奉行」を務める
９【信長は妹を浅井長政に嫁がせる】〈北国攻めの布石を打ったのだ〉　
10【足利義昭が三好三人衆に襲われる。本圀寺の変】〈光秀ら護衛衆は懸命に応戦した〉　
11【光秀は奉行になり足利政権を支えた】〈軍用金の取り立てなどを担当する〉　
12【信長と義昭の関係がしだいに悪くなる】〈信長は殿中御掟に五カ条を追加。義昭に突きつけた〉　
13【織田信長と徳川家康の軍事同盟があった】〈桶狭間のときの恩は忘れない〉　
14【信長は相撲と能を見物する】〈安土文化が花開いた〉　
15【戦国大名の懐事情】〈いかに領民から年貢や税を徴収したか〉　
16【足軽も手柄をたてれば一介の武士に】〈おのれが生き残るためには、主君も裏切る〉　
コラム2　《お牧の方》　存在自体がフィクションだ

第3章　義昭と信長の関係が悪化、光秀は板挟み状態
17【いよいよ、信長は朝倉義景を攻める】〈まず、敦賀の金ヶ崎城を攻略した〉　
18【浅井長政が裏切る。信長は窮地に陥る】〈光秀は「人質取り」に奔走する〉
19【信長は撤退路に各武将を配備させる】〈再度出撃のため、近江一帯の城を抑えた〉　
20【光秀は奉行を退き、信長の家臣になることを考えた】〈浅井長政の居城・小谷城の攻撃が始まる〉
21【姉川の戦いで、信長と浅井・朝倉連合軍が激突】〈光秀の盟友・美濃三人衆が活躍する〉　
22【石山本願寺が「反・信長」の檄を飛ばす】〈光秀は比叡山延暦寺を牽制した〉　
23【浅井・朝倉勢に延暦寺が加勢した】〈この戦いを「志賀の陣」という〉　
24【比叡山焼き討ち。八百年の歴史が焼失した】〈光秀も焼き討ちに加担した〉　
25【宣教師ルイス・フロイスから見た光秀像】〈「光秀は裏切りや密会を好んだ」と書かれている
コラム3　《松尾芭蕉》　光秀の妻のことを俳句に詠んだ

第4章　近江志賀郡を拝領。坂本城を築く
26【志賀郡を拝領。ついに自分の土地を持つ】〈「武士の土地所有」により「近世」が始まる〉
27【坂本城の建設に取り掛かった】〈山王神の祟りか、工事の人間の体調が悪くなる〉
28【細川藤孝、足利義昭との決別】〈義昭が反旗を翻し挙兵した〉　
29【三方ヶ原では、徳川家康が大惨敗】〈光秀の盟友・美濃三人衆も駆けつける〉　
30【二百四十年続いた室町時代の終焉】〈足利義昭が京都から追放される〉　
31【信長包囲網は完全に瓦解した】〈浅井・朝倉との長い戦いが終わる〉　
32【惟任日向守を朝廷よりいただく】〈明智家臣団が形成されていった〉
コラム4　《帰蝶（濃姫）》　光秀の従兄妹といわれるが…

第5章　信長に丹波平定を命じられる
33【長篠で信長と武田騎馬軍団が激突】〈信長の鉄砲隊が火を吹く〉　
34【鉄砲伝来、キリスト教の布教で大きく変わる日本】〈南蛮貿易が盛んになり、ヨーロッパ文化が入って来た〉　
35【近江、大和、美濃、摂津と各地を転戦、多忙を極めた】〈京都代官を務めながら、領国の管理をした〉　
36【光秀は丹波平定の大将に命じられる】〈丹波国衆は義昭方、信長方に分かれて対立していた〉　
37【丹波攻めは毛利との勢力争いになる】〈丹波攻略は中断。光秀は病に倒れた〉　
38【光秀は丹波攻めの拠点、亀山城を築く】〈中国地方では、毛利と織田の勢力争いが複雑化していた〉　
39【光秀は播磨に派遣される。秀吉の援軍だ】〈筒井順慶が光秀の与力になった〉　
40【荒木村重が謀反を起こす】〈光秀と村重とは親戚だ。説得を命じられる〉
コラム5　《坂本龍馬》　龍馬は明智光秀の子孫？

第6章　丹波を統治。石山本願寺との戦いも終結
41【信長は近江のほとりに、安土城を建設する】〈施工段階で、引越しを決めた〉　
42【城ができて町ができて地方都市が生まれた】〈楽市楽座で経済が活性化した〉　
43【明智水軍いよいよ始動】〈光秀は道路や水運の整備に能力を発揮した〉　
44【伊勢・長島の一向一揆は手強かった】〈８万の大軍を送り、門徒２万人を殺した〉　
45【上杉謙信、足利義昭の要請で上洛を決意】〈戦国最強の越後のトラ、織田軍と対戦する〉　
46【家康の正室と嫡男が死んでしまう】〈信長に娘・徳姫からの訴状があった〉　
47【光秀は主力となって、本願寺戦に臨んだ】〈石山本願寺は自然の要害、籠城されると攻めにくい〉　
48【ようやく丹波平定がかなう。４年かかった】〈波多野秀治の八上城を兵糧攻めにした〉　
49【細川藤孝が鎧を借りにきた】〈光秀と藤孝はまさに盟友だった〉　
50【「馬揃え」の準備を光秀が仰せつかる】〈光秀に頼めば間違いはない〉　
51【光秀が家臣向けに制定した「家中軍法」】〈光秀の几帳面な性格がうかがえる〉
コラム6　《敦盛》　信長が死ぬ直前に舞った

第7章　本能寺の変。なぜ謀反を起こしたのか
52【家康の接待役を解かれ、秀吉の援軍に】〈秀吉は備中高松城の水攻めをしていた〉
53【家臣５人に「計画」を打ち明ける】〈「敵は本能寺にあり」馬首を左に向けた〉　
54【本能寺炎上、信長があっけなく死んでしまった】〈１万３千の明智軍が本能寺を囲んだ〉　
55【二条御所の信忠も討ち死にした】〈「黒人奴隷」もいっしょに戦った〉　
56【家康は落ち武者狩りに遭う】〈伊賀を越えて、三河岡崎城に帰った〉　
57【光秀はなぜ本能寺の変を起こしたのか？】〈怨恨説や野望説など諸説ある〉　
58【筒井順慶を滝川一益の与力にされた】〈いきなり、家臣を取り上げられた〉　
59【光秀は長宗我部元親との外交を担当していた】〈元親の正室は斎藤利三の義妹だった〉
コラム7　《明智秀満》　明智家臣団、一番のヒーロー

第8章　山崎の戦い。三日天下
60【信長を討ち果たしたが、なぜかモタモタ】〈「三日天下」に終わる原因だ〉　
61【頼みの細川親子、筒井順慶が不参加だった】〈誰も、光秀に協力しなかった〉　
62【秀吉に「本能寺の変」の知らせが入る】〈黒田官兵衛が「天下取り」を促す〉　
63【中国大返し。あっという間に秀吉は戻ってきた】〈光秀は山崎を決戦の場と決めた〉　
64【光秀は山崎の戦いで惨敗した】〈ほとんどの武将が秀吉に味方したのだ〉　
65【明智光秀のあっけない最期】〈終焉の地は「明智薮」といわれる〉　
66【光秀は生きていて、南光坊天海になった？】〈光秀の子孫は生きている〉
コラム8　《信長の葬儀》　秀吉が勝手にやった

第9章　まとめ。なぜ今、明智光秀なのか
67【光秀自ら連歌会を主宰した】〈光秀は「文化人」だ〉　
68【本能寺の変は「悪魔退治」か】〈信長は天下の覇者を目指した〉　
69【２人の上司に仕えた悲劇だった】〈光秀は「外様」で生きた有能な武将だ〉　
70【なぜ今、明智光秀か】〈敗者側からの歴史観として、本能寺の変を考える〉
・付録〈明智光秀の出来事を年表にしよう〉
・参考文献