第1章 納得のいく仕事をしても召使風情
「歌は世につれ、世は歌につれ」
神童、されども召使
神童、されどもフリーター
検閲を逃れて暗号で書いた手紙の中味
才能はあるが、世渡りは下手
「自分が召使だと知らなかった」
ダ・ヴィチもルソーもモーツァルトも召使
第2章 理美容師はモーツァルトの分身
「辞令でお尻を拭」こうとした召使音楽家
召使から芸術家になる決意を暗号で伝える
罵詈雑言に耐えられず辞職
権力で芸術家を支配できない
懲戒解雇され足蹴された神童
我、幇間にはならず
第3章 学問ある理美容師に共感した作者たち
弾圧されてもフリーメーソンに残ったモーツァルト
禁じられた戯曲をオペラ化しようとしたモーツァルト
啓蒙思想普及のための原作「フィガロの結婚」
フィガロのモデルは啓蒙主義者ボーマルシェ
急進改革派連合「フィガロの結婚」
第4章 「フィガロの結婚」解体新書 第一・二幕
腕のいい理美容師なら 「フィガロ」前史「セヴィリアの理髪師」
18世紀の理美容師の部屋には何が置いてあったか
椅子でわかる外科医も兼ねていた理美容師
スザンナ 賢く純潔な女性に幸運が運ばれる
伯爵の究極のセクハラとパワハラ
フィガロ 「馬鹿野郎!俺の手のひらで踊っていろ!」が言えなくて
空気の読めないクレーマー バルトロとマルチェリーナ
少年燃えやすく 恋なりがたし ケルビーノ
おべっかで生き残る音楽家というより太鼓持ち バジリオ
原作には無かった怒れる領民
学問・教養ある理美容師なら
人間としての女性 伯爵夫人とスザンナ
「恋」の結末 ケルビーノの驚くべき最期
三権分立以前の司法の陳腐さ
第5章 「フィガロの結婚」解体新書 第三・四幕
モーツァルトのすべてを活かした創作法
「ばかげた一日」の終わりに
「社会」は検閲に配慮して「女性」に
自由・博愛・平等のフィナーレ
評価を後世に問う
第6章 「フィガロ」以後の多額の借金と急死のなぞ
本当の自立 父親の死
ドン・ジョバンニ 悔い改めない専制君主
才能に比べて収入が少ないモーツァルト
多重債務者に転落
生産ゼロの創作の空白
コンサートの入場予定者が一人に
女はみなこうしたもの(コジ・ファン・トゥッテ)
不明な借金の理由はフリーメーソンの新支部設立資金に
秘密警察がモーツァルトの周辺にも