はじめに
・阪神大震災後の経営危機相談を思い出す
・金融機関は一年はもたせるが、一年後の手のひら返し
・売上利益はどう推移したか
・税理士やコンサルタントはどう対応したか
・倒産後の社長の話
・老後モード
・転職、再就職
・路頭に迷う
・倒産処理の仕方でこんなに違う
・早期発見、早期対応を誤ることなかれ
・中小企業の事業経営基準が変わってきた
第一章 倒産はだれも望まない - 望まない倒産はたくさんある 30枚
[扉]
・倒産は誰も望んでいない
・経営者も、役員も、社員も、得意先も、買掛先も…
・しかし、毎年倒産は起こってしまう
・何故起こるのか
・どうすれば回避できるのか
・回避できないときはどうするのか
・中小企業の経営の規範が毎年変わっている
・いまや、中小企業経営はかなり高度なノウハウがないとできなくなっているのではないか…
◆相談に来られた経営者たちの声
・今月末に資金不足が訪れる(給与の支給、買掛金、手形)
・このままどれくらいもつのか(先が読めない)
・後継者に譲れるのか(譲りたいのだが…)
・同業者の倒産が身にこたえる
・自信がなくなってきた
◆このごろの倒産の傾向
・円高で売上が激減(輸出関連)
・円高で原価が高騰(食品関連)
・震災で事業が成立しない(人材がいない、)
・元受が発注しなくなってきた(中国関連)
・ともかく売上が落ちている
◆しかし、倒産させないという想いが倒産を招くことも
・相談相手を間違えるな
・事業経営がわかる相談相手を選べ
・相談時のミスリードに陥るな
・ミスリード①資金調達
・ミスリード②リストラ
・ミスリード③事業拡大
・ミスリード④債権者対策
◆最後まで倒産を回避することは経営者の義務
・倒産させないことは経営者の使命
・倒産してもいい、と思うことはタブー
・倒産の危機の把握
・倒産の危機の回避方法①資金調達
・倒産の危機の回避方法②リストラ
・倒産の危機の回避方法③事業拡大
・倒産の危機の回避方法④債権者対策
・経営者の社会的責任
◆どうしても回避できない倒産もある(この方が多い)
・回避不能の判断
・回避不能な資金調達方法
・回避不能なリストラ手法
・回避不能な事業拡大展開
・回避不能な債権者対策方法
・この判断を誤ると致命的に
◆倒産か回避かの見定め
・資金面の把握
・債務超過の認識
・事業の将来性は
・半年後、一年後、三年後の会社を想定
第二章 倒産と回避の分岐点 - 倒産に至る三つのステップ 30枚
[扉]
・倒産と回避には分岐点がある
・百の倒産があれば百の分岐点があるが
・しかし、普遍的な分岐点もある
・その分岐点はどうしたら見つけられるのか
・見つけたらどう対応するのか
・回避するためにはどうしたらいいのか
・回避できないときはどうするのか
・中小企業経営が生き残るための、高度なノウハウを発見しよう
◆倒産の最後のトリガーは資金不足
・倒産する会社のすべてが資金不足
・資金不足はリカバリーできるが、それも限度がある
・会社を倒産させないためには、無限の資金が必要
◆分岐点を示す三つの要因
・債務超過
・資金不足
・将来不安
◆倒産に至るステップは三つ
・第一ステップ~第三ステップの全体像
・どのように推移するのか
・分基点は何処にあるのか
◆回避可能な第一ステップ:経営不安(回復可能状態)
・ここは回避可能な段階
・この段階の要件は
・この段階にとどまるためには
◆回避不能な第三ステップ:経営危機(回復不能状態)
・ここは回避不能な段階
・この段階の要件は
・この段階にならないためには
◆もっとも多い第二ステップ:倒産(不安定危機状態)
・ここは不安定な段階
・この段階の要件は
・この段階を脱し第一段階経営不安(回復可能状態)にステップアップするには
◆判断のためのチェックリスト
・債務超過の判断の仕方
・資金不足の判断の仕方
・将来不安の判断の仕方
第三章 倒産の実際と実務 - 迷惑を最小限に、ダメージを最小限に 90枚
[扉]
・倒産しか道がない場合の対処法は
・社員や取引先にかける迷惑は最小限に
・経営者のダメージも最小限に
・具体的な処理方法の選択は
・どのような影響があるのか
・倒産のその日に何が起こるのか
・倒産の先には何があるのか
・その費用は
・その期間は
・誰も望まないが、避けられない倒産に際しては、次のステップを見通して勇気を持って受け入れることもあるのではないか…
■倒産とはどういうことか(倒産の理解)
◆倒産を理解する
・倒産は犯罪じゃない
・倒産は会社というユニットの経済的な破綻
・再起の道は閉ざされていない
◆倒産の意思を決める
・もう引き返せない
・資金が足りなければ事業は継続できない
・会社の役員会、経営者の家族会議
◆倒産処理方法を選ぶ
・法的処理と私的処理(費用と期間)
・その違いと特徴
・選択の基準は
◆法的処理
・法的処理の種類(法人の破産と破綻型民事再生)
・その運用の流れ
・留意事項
◆私的処理
・私的処理の種類(任意整理と放置逃亡)
・その運用の流れ
・留意事項
◆やってはいけない放置逃亡
・その先にあるもの
・どのようなリスクがあるか
・先人の反省は
■どのような迷惑が起こるか(倒産の影響)
◆得意先への影響
・継続していた仕事は完遂できない
・売掛金が残る場合がある
・その後の対応は誰がするのか
◆社員への影響
・倒産による解雇になる
・給与の未払いが起こったら
・労働債権は優先債権
・社会保険(雇用保険、健康保険、年金)への影響
・個人の税金(源泉税、地方税<住民税>への影響
◆社員の家族への影響
・解雇による収入源のストップ
・社会的な影響
・風評などの影響
◆役員への影響
・役員の責任
・倒産による失職
・社会保険や税金への影響
◆株主への影響
・出資金、株式はどうなる
・社会的責任は
・この後の対応
◆債権者(買掛先)への影響
・買掛の未払いが起きる
・手形だったら不渡りがおきる
・買掛金の未収に対する救済策
・優先的に支払えるのか
◆債権者(借入先)への影響
・金融機関への返済不能がおきる
・抵当権の実行が起こりえる
・連帯保証人への影響
◆債権者(未払先)への影響
・未払いが起きる
・優先的に支払えるのか
◆債権者(預り金)への影響
・税金や社会保険の処理
・納付できない場合は
・会社としての処理
◆税金と社会保険への影響
・税金は優先債権
・社会保険も優先債権
・差押えが起こりえる
◆法的手続き
・会社の財産への差し押さえ
・連帯保証している代表者の破産
・その他の法的影響
■どのように行動するか(実際の処理)
◆相談相手(コンサルタント)に相談
・できれば倒産経験のある人に相談する
・10年以上前の倒産とは運用が変わっている
・最新の倒産の運用がわかっている人に聞こう
◆弁護士の確保
・倒産案件を扱う弁護士は少ない
・特に最新の運用を知っている弁護士は1/10程度しかいない
・どのように弁護士を探すか、選ぶか
◆債権者リストの作成
・債権者の一覧は何をするにも必要
・労働債権、借入先、買掛先、未払い先
・早めに作っておこう
◆Xディの設定
・Xディの決め方
・会社に一番お金があり、支払い(返済)の前の日
・Xディは誰にも明かしてはいけない
◆最後の売上入金の使途
・最後の売上入金は自由に使えるか
・支払っていい先と支払ってはいけない先
・この資金の使途が倒産処理の最大のポイント
◆倒産処理の期間と費用
・倒産のステップ
・事業停止
・弁護士介入
・破産の申し立て
・最短時間と長期になるケース
・費用は千差万別
・最も安く上げるコツ