はじめに
「損益計算書の社長」/稼いでいるのに資金繰りが苦しい
第一章 「稼いでいる会社の社長」から「儲かっている会社の社長」への道
1.「稼いでいる会社」と「儲かっている会社」の違い
2.貸借対照表には経営に役立つ情報が詰まっている
3.会計事務所の役割
4.儲かっている会社のマネをする
5.儲かっている会社の特色
稼ぐ力がある/貸借対照表の総資産の額が小さい/貸借対照表がきれいである
/自己資本比率が高く支払手形がない
6.儲かっている会社の社長に共通する性格
【コラム 能力を認めたらトコトン任せる】
7.社長は貸借対照表が腹に落ちない
第二章 小さな貸借対照表を目指そう
1.売上高に比べて総資産を小さくする
2.売掛金・受取手形の数値の仕組み
売掛金・受取手形の回収条件は、顧客へのサービス条件/売掛金の回収遅れを防ぐ/新規の取引から条件を改める
3.売掛金の回収遅れが生じることを前提にシステムを作る
4.回収期間の短縮化は社長の仕事
【コラム 逆の立場で仕入条件を考えてみよう】
5.棚卸資産は現金が姿を変えたもの
在庫品は内部努力で削減できる/徹底して贅肉を削ぎ落とすトヨタの「看板方式」
/棚卸資産を処分できるのは社長しかいない
/過大な在庫品が無駄な費用をたれ流している/棚卸資産を減らす改善策
/棚卸資産はお金が姿を変えたもの
6.固定資産
固定資産の内容/設備投資資産と投資目的資産/金融機関を使い分ける
/土地建物はまず賃借物件を検討してみる/固定資産の投資目的
第三章 貸借対照表の改善には時間をかける
1.100%貸借対照表で右側の負債と自己資本を見る
とりあえず知っておきたいこと/負債と自己資本
2.自己資本の増加には時間がかかる
3.支払手形をやめよう
4.銀行借入金は「長期」よりも「短期」を先に減らす
5.退職金制度を考える
従来型の退職給付制度の限界/外部拠出型中小企業退職金共済制度を見直す
第四章 あなたの会社の貸借対照表は美しいですか
1.売上高は身長、総資産額は体重
2.100%貸借対照表で左右のバランスを見る
3.現預金の適正残高を知る
4.あなたの会社の100%貸借対照表を業界データと比較してみよう
第五章 節税しない経営を貫く
1.節税は大きく分けて二つある
2.お金が出ていく「資金流出型節税」
節税商品/経営者が無理な節税に走る理由/タテマエとしての節税
/儲かっている社長と顧問税理士の会話/税理士があえて言わなかったこと
/繰り延べ節税はこわい
【コラム 必要な保険の順序】
3.永久節税の話には耳をかたむけてください
中小企業の優遇税制を利用する/所得の種類を変える
4.中小企業の節税は社長一人の仕事
【コラム 今まで損益トントンだった会社が
大きく利益を出し始めたときの税金費用の削減の順番】
第六章 社長、貸借対照表を大きくする誘惑を我慢してください!
1.銀行は不動産投資をさせるのが好き
電話営業のうちは断われるが……/抗いがたい誘惑―本社を買いませんか
/銀行の本業は何ですか
2.稼げば稼ぐほど大きな誘惑がやってくる
稼いでいる社長はモテる/過ぎたるは及ばざるが如し
【コラム 本社社屋は貸借物件がいいか、自己所有がいいか】
【コラム 不動産賃貸の損益とキャッシュフロー】
3.賃貸用不動産投資は無借金体質になってから!
借金でやると貸借対照表が大きくなる/“土地代がただの人”との競争は不利
/それでも不動産投資を始めたら
【コラム コインの表と裏】
4.M&Aは負ける確率が高い
社長はM&Aの話が大好き
/不良資産の塊がM&A話に仕立て上げられているケースも……
5.デフレ時代の借入金の重み
「借金も財産のうち―バブル期の常識」―インフレ時代
/「不動産の値段は下がっても、借入金の金額は下がらない」―デフレ時代
第七章 儲けるためには正しい決算書を作ろう
1.社長は経理マンに遠慮してはいけない
経理処理と決算処理/経理マンの長所と短所
2.経理マンは誰のために決算書を作るか
3.社長は経理マンにハッキリ指示を出そう
月次決算書は早く出しなさい!/月次決算書はできるだけ正確に作りなさい!
4.「辛い決算書」と「甘い決算書」
5.借入金の「長期」「短期」の区分を正確にする
【コラム 甘い決算から辛い決算に移行するときに生じること】
第八章 決算書を道標に「儲かる会社」へステップアップ
1.社長が経営に集中するためにすべきこと
2.半年に1回は貸借対照表を見直してみよう
「稼いだお金を会社に残す」ための五つのポイント
3.損益計算書を良くするのは社員全員の努力、
貸借対照表を良くするのは社長一人の努力
4.永い旅―粘り強くブレない経営
付録 貸借対照表の超入門
■貸借対照表の基本的な仕組み
■資産の部■負債の部■純資産の部
■貸借対照表は会社の財務体質を示している
■なぜ貸借対照表は腹に落ちにくいか
■実際に100%貸借対照表を作ってみよう
■100%貸借対照表からすぐに読み取れること
おわりに