以前に桂枝雀さんの本を紹介しましたが、落語のファンを30年以上続けています。
上方落語の基本中の基本、新弟子となったらまず、この噺を教えられるとい
う噺が、
「東の旅」というネタです。江戸時代、伊勢参りがブームとなり、その道中記が落語の
噺になったのが東の旅です。
米朝さん、枝雀さんの話芸で聴いていると、情景がありありと浮かんできます。
先日、車でこの噺を聴きながら図書館へ行ったとき、歌川広重の浮世絵の本を見つけました。
我々40~50代には、お茶漬けのりのおまけの「東海道五十三次」が代表作ですが、
懐かしいなあと見ているうちに、関西の絵が出てきました。
近江八景、嵐山、祇園、淀川・・・。さっき車で聴いてた「矢橋舟」「三十石夢の通路」
登場人物の喜六と清八が描かれていないかと、ついつい探してしまうほど見
事に
東の旅の挿絵になっています。
じっくり落語を聴きながら、広重の浮世絵(関西では錦絵と言ったほうがいいのかな)を
鑑賞したいと思い、2冊借りてきました。
家でCDを聴きながら、時を忘れてどっぷりと広重、米朝の世界に浸っていると、
いつのまにか娘がいて、「へ~、おもしろいなあ!」
心の中で、「よっしゃ!!」と叫んだ一時でした。
ビッグウィル奈良店 月形智記
タイトル:赤瀬川原平の名画探検 広重ベスト百景
出版社:講談社
ISBN:4-06-2509947-0
タイトル:もっと知りたい歌川広重 生涯と作品
出版社:東京美術
ISBN:978-4-8087-0817-7
本体価格:1600円