初めてこの本を見たとき、洋書かと思いました。
そんな感じの横長写真集です。
写っているのはシトロエン2CV、フランスのかつての大衆車です。
私も、以前にこの車に乗っていたことがあります。
タイヤのバネはフワフワで、薄っぺらいドア、
アクセルを一生懸命踏んでも、80キロしか出ない。
急な坂を前にして、何度も不安になりました。
何年も前に、もらい事故で天国へいっちゃいました。
事故の派手さの割には、家族や私には大きな怪我は
不思議なぐらいなかったと記憶しています。
映画でこの車が出てくると、だいたい散々爆走した後大破してしまいます。
「ルパン三世・カリオストロの城」でヒロインのクラリスが、物語の最初にウエディングドレスを着たまま、大逃走劇を演じているのがこの車です。
案の定、大破して崖から落ちてしまいました。
あまりいい星の下に生まれていないようですね。
この本に出会って、少し忘れかけていたかつての愛車を思い出しました。
いままで乗った車の中で、もう一度乗りたいと思うのは2CVだけです。ボロボロで不便極まるこの車に、もう一度乗りたい自分にも不思議を感じます。
本の写真を見ていると、こんなに擬人化され、生き生きと生命力が感じられる車ってない、なんて思うからでしょうか。
このシリーズには、「ベスパ」「MINI」なども出版されているので、この辺にこだわりのある方は、一度現品を手にとってください。
きっと欲しくなると思います。
ビッグウィル奈良店
月形 智記
書名:2CV
著者:ドナート ナッポ , ステファニア ヴァイレッリ
出版社:グラフィック社
ISBN:978-4-7661-2130-8
本体価格:1,575円