判官贔屓。
オレのような、千葉県在住のベイスターズファンとしては、これほど身につまされる単語はない。
自他共に認める、ツヨソーで、エラソーな存在を見ると、その向う脛をケトばしたくなる。
(本当にケトばすと、タイヘンなことになるのでやったことはないケド)
で、この本の主役、林忠崇。
判官贔屓の見本みたいな人です。
幕末ファンの間では、わりと有名人なんですけど、佐幕の志に燃えて、旧幕臣が組織した遊撃隊と合流するため、藩主自ら、というか一藩丸ごと脱藩(こういうのも脱藩て言えるというのもこの本読むまで知りませんでした)、小田原だの会津だの転戦するも結局官軍に投降。
ここまででも十分ドラマチックだけれども、話はこれで半分。
賊軍ということで当然華族にはなれず、役人商家の番頭、神主と、職を点々するも、そこは
元トノサマ、長続きするはずもなく、ビンボーするわけですネ。
そんなトノサマを見かねた旧藩士達が家名復興運動を興すわけです。
(もちろん、一筋縄でわいきません)
嗚呼、なんとドラマチック!判官贔屓にはこたえる話じゃぁありませんか。
NHK大河ドラマにしろよ!
そういえば、この本に書かれている人も、読んでるオレも判官贔屓だな。
丸善 津田沼店
菅原 淳
書名 :脱藩大名の戊辰戦争 上総請西藩主・林忠崇の生涯
著者 :中村 彰彦
出版社 :中央公論新社
ISBN:9784121015549
本体価格 :714円