表紙の絵のように楽しく会話するということが意外に難しい。
仕事・家庭・近所の付き合いなど常に私達は誰かと話をしている。長く付き合っている人とはさほどでもないのだが、場面場面においては本当に困ることがある。この本の「誰とでも無理なく話せる」のフレーズは永遠のテーマでもあるように思う。
本書には「雑談にはマニュアルを必要としない」「何を言っても許される」「思いや気持ちを最も素直にことばにできる」「責任も価値も問われない」といったことが書かれている。
多くの人はコミュニケーションに真剣に向かい合い、そしてたいがい悩みを抱いている。コミュニケーションの問題を乗り越え、いい信頼関係が築けたときに、初めて、いろいろな夢が実現に近づくのだと思う。
『日常のおしゃべりに大きなヒントがある』―――そんな素朴だが、とても大切なことに改めて気付かされる本だ。
今井書店 松林和幸
書名 : 雑談力
監修 : 武藤 清栄
著者 : 東京メンタルヘルスアカデミー・フレンドスペース
出版社 : 明日香出版社
ISBN : 4-7569-0694-X
本体価格 : 1500円