ビジネス書で好きな本となると、今でもまず手に取ってしまうのがこの本。
追われる仕事をいかに上手にさばいていくか。
このことに主題をおいて、具体的な解決法を解説している本は、今でも大変多い。この本に出会うまで、私もこんな内容の本ばかり読んでいた。なかなかいろんな本の書いてある通りにならない状況にあった私は、この本の一文「手帳の真ん中に線を一本引き、午前と午後にする。そして予定を全て書く。そしたらその文字の間にある空白を見ろ。そこにあなたの余裕があり、考えるための時間がある。」この文章を読んだとき、こんなことで本当に余裕を持てるようになれるのか。疑問しきりであったが、道楽の多い私は、自分なりに空白にあたる時間に楽しいことを考えるようにした。そうすると、今まで真剣に考えようとしなかったような少々難解なことも、考えてみようと思うようになってきた。この本の中に、著者の轡田さんが様々な考えるための材料も用意してくれているので、ページをめくりながら自分なりの考えをめぐらすのも楽しい。
必死で仕事をしている時、キャパの少ない私のような頭では「今、この解決法が当てはまる!」なんてことは、まず考えられない。どんな素晴らしい解決法も、それを思い出して実践するなんて、そこまで頭が回らない。
だったらそれができる余裕を探そう。それだったら、私にもできている気がする。このできている気になっていられるというのは、大切なことじゃないのかなあと思う。
忙しいだけの毎日を送るより、その中でいろんなことを考える毎日のほうが充実しているのは確かなのだから。
書名:「考える力」をつける本
著者:轡田隆史
出版社:三笠書房
ISBN:978-4837916710
本体価格:1300円
ビッグウィル 阿倍野店
月形 智記
宮脇書店大阪柏原店の萩原です。
当店は1995年の創業以来、地域に根をはった店づくりを目指しています。
毎月第一土曜日には、地域の子どもたちに絵本の読み聞かせや紙芝居、エプロンシアターなどを行う「おはなし会」を開催しています。この「おはなし会」も今年で13年目になりました。毎回40名を超える子どもたちが集まってくれています。子どもたちの輝く目を見ていると、「この国もまだまだ捨てたもんじゃないな!」と感じずにはいられません。
第1回に参加してくれた子どもも、もうすぐ大人の仲間入りをします。ジュニアを連れて「おはなし会」に来てくれるのももうすぐのことでしょう。
こんな私がおすすめするのは・・・・
『しょうぼうじどうしゃ じぷた』 渡辺茂男さく 山本忠敬え 福音館書店刊 です。
今から40年以上も前のおはなしですが、わたしがまだ子どもの頃に両親から買ってもらった絵本です。
新しいおおきなしょうぼうじどうしゃたちの活躍で、取り残されたようにすみっこにおいやられた、ふるいちいさなしょうぼうじどうしゃ「じぷた」。私は子ども心にこの「じぷた」がなんとも愛おしく、応援せずにはいられませんでした。
ある日の活躍で、また「じぷた」は、またみんなの人気者になるのですが、それが誇らしくもあり、心が晴れやかになるのを覚えたものでした。
なんどもなんども読み重ね、年月を積み重ね、また自分の子どもにも買い与えました。親子で読み継いでいる、こころをつなぐ一冊です。
1963年の刊行からずっとロングセラーで、今年でなんと135刷りです。
この本に限らず、小さいころに出会った大好きな一冊の絵本は、大人になっても、年をとっても、懐かしく、「心のふるさと」になるものです。
私は、その人にあった、その人だけの大切な1冊の本をお届けしたいと心から願っています。お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。お待ちしております。
宮脇書店 大阪柏原店
代表取締役 萩原浩司
書名:しょうぼうじどうしゃじぷた
作:渡辺茂男 絵:山本忠敬
出版社:福音館書店
ISBN:978-4834000603
本体価格:800円(税込価格:840円)